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NGNで通信が完結するVPNサービス、インターリンクがNTT西日本エリアにも拡大。全国から高速VPN接続が可能に

「グループ専用VPN WG + NGN」の特徴

 株式会社インターリンクは6月20日より、VPNサービス「グループ専用VPN WG + NGN」をNTT西日本のNGNにも接続したと発表した。

 「グループ専用VPN WG + NGN」は、NGNに接続されたVPNサーバー1台を提供することで、フレッツ回線でNGNに接続している拠点または端末をVPN接続できるようにするサービスだ。ISPの回線を通らないために帯域制限を受けず、通信速度が向上することが期待できる。同サービスはこれまでNTT東日本のNGNからの接続に対応していたが、今回、NTT西日本のNGNにも接続されたことで、NTT東西のNGNの境界を越えてVPN通信が可能となり、VPN通信をNGNで完結できる体制が全国で整った。

 「グループ専用VPN WG + NGN」はそのほかにも、インターネットからの接続にも対応。VPNサーバーに固定IPv4アドレスが割り当てられおり、フレッツ回線以外の拠点・端末からはインターネット経由で接続できる。

 初期設定では、NTT東西のNGNとインターネットの両方から接続できるが、接続できる回線と接続先を制限し、セキュリティを向上させることも可能だ。IPv4での接続を禁止すると、インターネットからの接続はできず、NGN内からの接続に限られる。

 また、初期設定では、VPNに参加している端末・拠点からの通信は全てVPNサーバーを経由し、インターネットへもサーバー経由の通信となる。これに対して、登録したIPアドレス(CIDR形式での指定も可能)への通信のみをVPNサーバー経由とする設定も行える。例えば、イントラネットへの通信のみをVPNサーバー経由とし、そのほかの通信はVPNサーバーを経由せずに通常のインターネットへの経路にするといったことが可能。VPNのオン/オフを頻繁に行う必要がなくなり、普段のインターネットと会社のイントラネットの境を意識することなく使えるとしている。

「グループ専用VPN WG + NGN」の初期設定のイメージ。全ての通信はVPNサーバーを経由している
登録したIPアドレス(イントラネットへのアクセス用グローバルIPなど)への通信のみをVPNサーバー経由とする設定

 プロトコルは「WireGuard」を使用。通信が切断しにくい、通信が切断されても自動で再接続をする、大きいサイズのファイルを転送中に通信が切断されても途中から再開できるなどの特徴がある。WireGuardはオープンソースで開発されているため、Windows、Linux、FreeBSD、macOS、iOS、iPadOS、Android向けのクライアントがリリースされている。

 「グループ専用VPN WG + NGN」の利用料金は月額8800円。1アカウントで1台の端末が接続でき、標準で10アカウントが付与されている。また、10アカウントごとに月額5500円で、最大250アカウントまで追加できる。契約を前提としない「2ヶ月無料体験」が用意されおり、検証したうえで契約できる。なお、「グループ専用VPN WG + NGN」にてNGNからの接続のみを使用する場合でも、別途、インターネットの接続が必要だ。