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発売前の「少年ジャンプ」の画像をウェブで流出させた「早バレ」容疑者逮捕を受け、ACCSがコメント

 一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は、発売前の雑誌の内容が、ウェブやSNSを通じて流出する、いわゆる「早バレ」について、容疑者の逮捕を紹介するとともに、コメントを発表した。

 本件は2月4日に、熊本県警察・新潟県警察合同捜査本部(熊本県警サイバー犯罪対策課、生活環境課、国際・薬物銃器対策課、熊本南署、熊本東署、八代署、大津署、人吉署、新潟県警サイバー犯罪対策課、生活保安課、新潟西署)が、東京都の会社経営者と従業員の2人を、著作権法違反の疑いで逮捕したもの。

 容疑者はほかの氏名不詳者と共謀のうえ、集英社の「週刊少年ジャンプ」を都内の販売店から発売5日前に入手したうえ、これを海賊版サイトに提供する目的でデジタルデータ化し、海賊版サイトへ無断アップロードをしていた著作権法違反の疑いが持たれている。

 ACCSでは、「早バレ」について、正規発売日、または権利者による正式な情報公開前にその内容をウェブサイトやSNS等を通じて公開する行為、と説明。そのうえで、正規発売前に漫画雑誌を無断複製して作成されたスキャンデータは、各種言語に無断翻訳され、正規雑誌の発売・配信前に主として国外の海賊版サイトに掲載され、さらにSNSや動画投稿サイトを通じて広く拡散しているものと推測している。

 また「早バレ」によるデータがユーザーの目に触れてしまうことで、読者の楽しみが奪われ、購買意欲の減衰や、作品の展開への影響を生じる場合があるため、大変問題視されているとしており、このような問題は、漫画雑誌に限らず、ゲームソフトでも同種のことを確認しているという。

 本件に関しては、週刊少年ジャンプの発売元である集英社、および捜査協力を行った講談社もコメントを発表。両社とも、今回の摘発は、問題解決に向けての大きな前進であるとしている。