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ソフトバンク、「プライベート5G(専有型)」を法人や自治体向けに提供開始

プライベート5G(専有型)のサービス構成のイメージ

 ソフトバンク株式会社は3月13日、企業や自治体などを顧客とし、敷地内に設備を設置してニーズに合わせてカスタマイズした5Gネットワークを構築するサービス「プライベート5G(専有型)」の提供を開始した。

 同社に割り当てられた周波数の電波を使用し、ソフトバンクの5Gサービス(パブリック5G)エリア外でも5Gネットワークを構築できる。パブリック5Gのコアネットワーク設備を経由して通信する場合と比較して、遅延を最大5分の1程度に抑えることが可能だといい、スマートファクトリーなどの低遅延性が求められられるソリューションの実現が期待できるとしている。

 独自の5Gネットワークソリューションを構築する方法には「ローカル5G」もある。ローカル5Gは利用者が運用者となって必要な免許を取得し、設備などを購入してネットワークを構築・維持する必要があるのに対し、「プライベート5G」は、運用を通信事業者(本サービスではソフトバンク)に任せることで、利用者が免許を取得したり、設備を購入したりする必要がない。

 プライベート5G(専有型)の提供開始にあわせて、4月には、千葉県市川市にあるソフトバンクロボティクス株式会社の「SoftBank Robotics Logistics Innovation Lab」に、プライベート5Gの技術検証エリアが開設される。同ラボには高密度自動倉庫システム「AutoStore」やAGV(無人搬送車)などの物流ソリューションがあり、物流倉庫や工場といった実環境に近い施設で、プライベート5Gを活用した技術検証が可能だとしている。また、プライベート5Gの導入・活用に関する相談も可能にするという。

検証エリアに設置されているマテリアルハンドラー(物品の運搬・管理)機材(左)、プライベート5G検証用の無線機のイメージ(右)

 ソフトバンクでは、2023年3月にネットワークスライシングによる「プライベート5G(共有型)」の提供を開始している。