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ブラジルの日本アニメ海賊版16サイトが閉鎖、大規模取り締まり「アニメ作戦」第2弾
2024年8月27日 06:30
ブラジルにおいて、日本アニメを閲覧できた海賊版16サイトが摘発および閉鎖されたことを、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)が発表した。
摘発されたのは海外で海外のユーザー向けに日本の海賊版コンテンツを配信する「海外発海外向け」3サイトで、ブラジル政府によって摘発された。
同国政府は2019年より、「404作戦」と呼ばれる海賊版サイト対策を官民協力で行っている。今回の摘発は、同作戦のなかで、日本アニメに特化して取り締まる「アニメ作戦」(Operation Animes)の第2弾として行われた。同作戦の第1弾は2023年2月~3月に行われ、日本アニメの海賊版サイト36サイトが閉鎖されている。
今回閉鎖された16サイトのうち、3サイトは、CODA会員社の刑事告発により運営者が摘発され、閉鎖された。これら3サイトは日本IPからのアクセスをブロックし、日本の権利者に侵害が発見されない措置(ジオブロッキング)を施した上で、日本アニメに現地語であるポルトガル語の字幕をつけて配信し、広告収入を得ていたという。
2023年9月、CODA会員社である東映アニメーション株式会社、東宝株式会社、株式会社バンダイナムコフィルムワークスの3社が、ブラジルで日本のアニメを侵害する3つの海賊版サイト(A、B、Cとする)について、CODAを通じて刑事告発を行った。その結果、告発したサイトA、Bの関係者が摘発され、Aと同じ運営者によるサイトDを含めた3サイトが閉鎖された。現在も、A、B、DおよびCの3サイトについて捜査が継続中だという。
また、2024年3月から別の複数のサイト運営者に対するノック&トーク(直接交渉)を実施した結果、13サイトが閉鎖された。以上により、合わせて16サイトが摘発および閉鎖されたことになる。
16サイトの直近3カ月(2023年11月~2024年1月)の月間平均アクセス数は約2100万に上っており、同期間におけるブラジルのアニメ侵害サイト上位20のうち、7サイトが閉鎖されることになった。
閉鎖された16サイトのドメインのうち、11ドメインについては、交渉により任意提出(譲渡)を受けており、これらサイトへのアクセスは現在、CODAが開設した閉鎖を通知するページへ自動的に誘導されている。CODAは、残るサイトについても譲渡を受けるべく交渉を継続していくとしている。
アニメ作戦第2弾では、国際連携の一環として、韓国の著作権海外振興機構(COA)とも協働した。アニメ作戦第2弾は、CODAが告発した3サイトのほか、COAが告発したウェブトゥーン侵害5サイトの、計8サイトに対して行われたもの。なお、COAが告発した5サイトの現状については、CODAでは把握していないとのこと。