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ソーラー蓄電式の公衆Wi-Fiアクセスポイント開発、バッテリーで最大4日稼働~災害時・イベントでの運用に

OpenRoaming/eduroam対応で“なりすましアクセスポイント”対策も

 株式会社ライフシールドは、電源不要の可搬型Wi-Fiアクセスポイント「ソーラー蓄電式可搬型アクセスポイント」を開発したことを発表した。Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応の無線LANアクセスポイントと、ソーラーパネルおよび大容量バッテリーを装備。電力の供給がない環境でも、アクセスポイントの稼働に必要な電力を機器自体でまかなうことができ、電力の供給がない環境でも最大4日程度の使用が可能としている。災害時やイベントでの利用を想定している。

 また、公衆無線LANローミング基盤「OpenRoaming」と学術無線LANローミング基盤「eduroam」への接続に対応していることも特徴だ。

 OpenRoamingは、Wireless Broadband Alliance(WBA)が提供するローミング基盤。Passpoint(Hotspot 2.0)を用いており、Google、Apple、SamsungのアカウントやSIMカードなどと連携して認証できる。

 eduroamは、大学や高等教育機関、研究所で採用されているローミング基盤で、キャンパス・研究所での相互提供・利用が可能。ユーザーが所属している機関でアカウントを取得すると、ほかの加盟機関で無線LANを利用可能。現在、国内の430機関、世界104以上の国・地域でeduroamが展開されているという。

 OpenRoamingとeduroamはいずれも、利用者が訪問先ごとにSSIDを選択することなく、ネットワーク接続できる。認証にはIEEE 802.1Xが使われている。ライフシールドでは「災害発生時やイベント会場といった不特定多数のアクセスが見込まれる状況においても、“なりすましアクセスポイント”などの通信被害を心配することなく、安心して無線LAN通信をご利用いただくことができる」としている。

 有線インターフェースは、PoE対応のギガビットイーサネットポート×1、SFPポート×1を備える。WAN側(インターネットへの接続)は、モバイル回線や衛星インターネット回線「Starlink」での接続、あるいは近隣の拠点施設の無線LANネットワークへの中継を行うかたちとなる。

 USB給電(5V/2Aまで)に対応しており、モバイルルータ―への電源供給が可能。また、可搬型アクセスポイントのバッテリーからStarlink端末機器への給電も可能だ(稼働可能な時間は設置環境や気候により変動する)。本体はIP68の防塵防規格に準拠し、動作温度は-40~65°C。運搬時や使用しない際には、部品を本体キャリーバッグ内に収納しておくことが可能。