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「CEATEC 2025」開催概要を発表、AIによる社会や暮らしの進化がテーマの「AXパーク」などを新設し、出展者を募集開始
10月14日~17日に幕張メッセにて開催
2025年2月6日 16:15
デジタルイノベーションの総合展である「CEATEC 2025」の開催概要が発表された。
26回目となる今年のCEATEC 2025は、2025年10月14日~17日までの4日間、千葉市幕張の幕張メッセで開催。主催は、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、共催は一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)となる。
開催テーマとして、「Innovation for All」を掲げ、各種企画を計画。展示エリアは、通常展示となる「General Exhibits」のほか、企画展示となる「Special Exhibits」において、「パートナーズ&グローバルパーク」、「AX(AI Transformation)パーク」、「ネクストジェネレーションパーク」の3つのパークを用意することを明らかにした。
CEATEC運営事務局の鳥飼浩平氏は、「CEATECは、デジタルイノベーションの総合展として、Society 5.0が実現するこれからの社会や暮らし、最新のテクノロジーを、見て、聴いて、感じて、考えてもらえる共創の場を、未来を変えるイノベーターの方々に提供し、出展者、来場者とともに、新たな共創を生み出すことを目指している」とし、「イノベーションが動き出す場を提供し、未来社会のビジョンを提示する。また、多様な業界や業種、国や地域を超えた連携を促進するとともに、ビジネスチャンスを創出し、未来社会を担うイノベーターたちをサポートする展示会になる」と述べた。
2025年の開催テーマである「Innovation for All」は、イノベーションが特定の人だけでなく、誰もが起こし得るものであるという前提に立ち、国や地域、特定の業界や分野に限らず、全ての人々に恩恵をもたらすイノベーションを提供する意味を込めたほか、AIがフィジカルの領域で世界をどう変えていくのかを発信していくことになるという。
また、CEATEC 2025では、最新の技術やコンセプトの発表にとどまらず、それがどのようにして、これからの社会や暮らしに役立つかを具体的に示すことで、社会実装が加速するきっかけをつくることを目指すという狙いも示した。
さらに、CEATEC 2025の役割として、「トレンド発信」、「連携拡大」、「体験」の3つの柱を設定。「CEATECから生まれるアイデアやトレンド、最新テクノロジーやソリューションを発信するほか、業界や分野を超えて、出展社と来場者、出展社と出展社が連携できる絶好の機会を提供する。とくに今年は、スタートアップ企業との連携を促進するプログラムを多数実施する。加えて、来場者が実際にサービスや製品を体験できる場を多数用意することで、その魅力を直接感じてもらえる場になる」と語った。
展示エリアについても説明した。
General Exhibitsは、Society 5.0の実現に向けて、AI時代の先を見据えたテクノロジーや製品、部品、ソリューション、サービスなどを展示。Society 5.0に向けた企業のビジョンや新しいビジネスモデル、コンセプトの発信のほか、部門横断型の総合展示、新たなデバイスやテクノロジーの展示などを想定している。会場のなかでも最大エリアとなり、昨年のCEATEC 2024では、このエリアに427社/団体が出展していた。
Special Exhibitsの「パートナーズ&グローバルパーク」は、独自テーマを設定し、あらゆる産業や業種のパートナーとともに Society 5.0の未来社会を体現する「共創」エリアであり、出展企業による取り組みを、コンファレンスやセミナー形式で紹介するトークステージもエリア内に設置する。1社単独の出展ではなく、共創の成果に関する発信を行ったり、共通の目的やビジョンに共感する新たなパートナーを募集する場としても活用できる。
また、今年からは、グローバルハピリオンがこのエリアに加わり、世界各国や地域の企業や団体が、最先端の技術や革新的なソリューションを発信。国際的な共創を促進する場になるという。
さらに、同エリアでは、主催者特別企画として、「暮らしのDXパビリオン」と「海洋デジタル社会パビリオン」を設置する。
暮らしのDXパビリオンでは、IoT、AI、ネットワーク技術の進化により、子育て世代や高齢者、単身者など、さまざまなライフスタイルにあったサービスのほか、スマートホームによる便利で快適、安全な暮らしの将来像をテーマに展示する。
海洋デジタル社会パビリオンでは、「デジタルが紡ぐ海の未来」をテーマに、海洋産業へのデジタル技術の活用や、次世代人材の育成、環境問題や食料自給といった海洋が抱える課題解決への挑戦を共有し、海の豊かさを守る未来像を描くという。
今年新たに設置される「AXパーク」は、昨年のCEATEC 2024で実施した25周年特別企画「AI for All」の進化版と位置づけており、AX(AI Transformation)によって、未来の社会や暮らしを実現する様子を発信する。「昨年は、AIそのものを中心にした展示が多かったが、2025年はDXに続く新たな潮流として、全ての産業や生活領域に、AIが深く浸透し、革新をもたらすことを具体的に体験できる場にする」という。
社会課題解決と新たな価値創造を目指すプラットフォーマーや企業、団体のほか、AIに関する技術や製品、サービスを提供する企業などの出展を計画。国内外のトップランナー企業や研究機関が、AIの最新動向や未来への展望に関して講演を行うAXステージも設置する。
「ネクストジェネレーションパーク」は、次世代のイノベーションエコシステムの実現に向けて、国内および海外の大企業、スタートアップ企業、支援者が価値を創造することを目的にしたエリアで、設立9年以下の企業(2016年10月以降に設立)、大学や教育機関、企業内新規事業開発部門(社内ベンチャー、アクセラレータープログラムを含む)などが出展できる。アイデア創出から事業化まで、イノベーション創出を促進する場になるという。
また、CEATEC 共創パートナー特別企画として、ピッチステージにおけるプレゼンテーションなどを実施する予定だ。
一方、コンファレンスでは、対面とオンラインで展開。最先端テクノロジーやソリューション、、ビジネス、最新動向、未来展望などについて、業界のリーダーや専門家が紹介するさまざまなプログラムを用意するという。
なお、2025年4月から開催される大阪・関西万博で示される未来像とも連携することで、デジタル技術やAIが、どのように社会や生活を変えることができるかを具体的に示す考えも示した。
CEATEC運営事務局の鳥飼氏は、「CEATECに出展、参画することで、エンゲージメントの強化や認知度向上、社内での理解度向上およびモチベーションの向上、展示ブースでの説明や交流などを通じた新規リードや共創先の獲得、販路拡大が可能になる。さらに、展示ブースにおける来場者とのコミュニケーションを通じて、多数のフィードバックの獲得が期待できる」と、出展のメリットを強調した。
出展受付は、2月13日午前10時から開始する。優先申し込み期限は4月30日、出展最終申し込み締め切りは5月30日としている。先着順でブースの位置を選ぶことができる。
昨年のCEATEC 2024では、808社/団体が出展。会期中に11万2014人が来場し、最終日には約3万5000人が訪れる盛況ぶりとなった。また、25周年を記念した特別セッションをはじめ、227のセッションが行われ、延べ登録聴講者数は3万947人に達したという。
幅広い産業や業種の企業、団体から来場を得ており、出展社の約85%が満足したと回答したと報告。「出展社からは新たなビジネスチャンスの創出や認知度向上、国内外のステークホルダーとの交流の場として有意義だったという声があがっている。また、来場者からも最先端の技術や、新しいビジネスに触れられる場となり、満足しているといった話が出ていた。CEATECが期待されていることを改めて実感した」と述べた。
また、CEATEC エグゼクティブプロデューサーの鹿野清氏は、「CEATECはデジタル産業を支える人たちと、デジタル技術を活用する人たちが一堂に会し、デジタル技術の発展ならびに社会実装はもとより、デジタル技術に親しみ、学び、共創する場を提供することで社会を豊かにすることを目指す、国内では唯一無二の『デジタルイノベーションの総合展』である」と位置づけ、「今年は、大阪・関西万博の開催により、デジタル技術を駆使した未来社会に例年以上に関心が集まることが予想される。大阪・関西万博の会期に続いて開催することになるCEATEC 2025では、万博で示される未来像との連携を強化し、私たちの技術がどのように社会や生活を変えることができるかを示したい。そのための企画のひとつが『AXパーク』である。ほかにも多数の企画を計画している。幅広い産業や業種の企業、団体の出展を期待している」としている。
なお、CEATEC 2025の各企画の詳細については、順次発表することになる。