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情シス・DX関連部門における人材不足の実情と課題が明らかに~IIJ調査
2025年6月5日 07:30
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は6月2日、「情シス人材に関するアンケート」の調査結果を発表した。回答者の約8割が人材不足を感じており、特にDX関連部門や情報システム部門でその傾向が強いことが明らかとなった。
同調査は、同社が例年情報システム部門を対象に行っているもの。今回は対象をDX関連部門や他部門にも拡大して実施された。2025年4月9日〜4月16日に、経営者や役員を除く、企業および事業所に所属している正社員を対象にインターネット上で行われ、1378件の回答を得た。
回答者の約8割が人材不足を実感
所属部門の人員が不足しているかをたずねた質問に対して、回答者の約8割が人材不足を感じていることが分かった。特にDX部門、情報システム部門をはじめとするIT関連部門で、その傾向が顕著だとしている。
キャリア・中途採用が約半数を占める採用経路では人材確保が困難
自部門の人員の補充経路と、その経路で人員補充は十分と感じるかをたずねた質問に対して、人員の補充経路は「キャリア・中途採用」が48.0%で約半数だった。十分と感じるかについては「十分補充できていると感じる」または「ある程度補充できると感じる」との回答は全体の3割に満たず、部門別に見ると、一般事務職やマーケティング職に次いで、DX部門、情報システム部門が補充の難しさを感じていることが明らかになった。
採用難の原因は自社の「ブランド力」と「給与条件」
人材補充ができないと感じる理由をたずねた質問に対して、「応募が少ない」との回答が57.2%と約6割を占めた。応募が少ない理由として、「自社の企業としてのブランド力が低い」「自社の給与条件が悪い」と感じていることが明らかになった。
企業側は、所属部門に「専門知識、スキルを持った人材」「イノベーション創出、推進ができる人材」が足りていないと感じている。しかし、人員補充ができないと感じる理由をたずねた質問の中では、応募者のスキルや経験が自社の求める条件に満たないという回答が42.8%と4割以上になっており、企業側と応募者側のミスマッチが起きてしまっていることがうかがえるとしている。