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旭化成エレクトロニクス、ミリ波レーダーモジュール「AiM」と新型評価キットを提供開始。カメラなしで人の動きを検知可能
2025年9月5日 07:00
旭化成エレクトロニクス株式会社は9月4日、アンテナ一体型ミリ波レーダーモジュール「AiM」(Antenna-in-Module)と、新開発の小型評価キットを組み合わせたセンシングソリューションの提供を開始した。
同ソリューションは、見守りをはじめとする人の状態検知機能の実装を検討している機器メーカーに向けたもの。ミリ波レーダーにより人の姿勢や動きを検知でき、カメラを使用しないため、プライバシーに配慮したかたちでの呼吸・位置・姿勢などのセンシングが可能。主な適用分野として、家電製品における人の在室状況や動きに応じた自動制御、プライバシーの確保が必要な空間での異常検知による防犯や見守りなどが挙げられている。
アンテナ一体型ミリ波レーダーモジュール「AiM」は、物体の位置や検知に使用するミリ波レーダーICとアンテナを、約23×23mmの基板に一体化したモジュール。多チャンネル測定と高角度分解能に対応し、人物の位置や動き、転倒などを高精度に検知する3Dセンシングを実現するとしている。また、専門的な設計が必要だったアンテナ部分をモジュール内に統合することで、開発工数の削減とスピーディな導入を可能にしたという。
評価キットは、USB、有線LAN、Wi-Fi、Bluetooth LEなど多くのインターフェースに対応する「AIMEZ-V」および、高性能SoCを搭載して大容量データ処理や高度なアルゴリズムに適した「LUMI」の、2種類がラインアップされている。両モデルともに、呼吸・位置・姿勢・転倒といったセンシング機能を実現できる。基本ソフトウェア環境が整備済みで、PoC立ち上げやアルゴリズム評価をすぐに行えるほか、独自アルゴリズムの組み込みにも対応している。