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AIで組織内の“知識”と“人”をつなぐ、新コンセプトのAIプラットフォーム「Shpica」、ソニーネットワークコミュニケーションズが発表
2025年9月8日 10:15
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は9月8日、組織内のナレッジを人に紐付ける形で蓄積し、最適な情報と組織内の専門家に関する情報を得られるAIナレッジプラットフォーム「Shpica」(シュピカ)を発表した。同時に申し込み受付も開始し、10月1日に提供を開始する予定。
社内の文書やウェブページなどからナレッジを集約し、AIチャットボットを作成できるサービスが複数登場しているが、「Shpica」は、ナレッジの集約やAIを介したやりとりだけでなく、組織の人と人とのナレッジのやりとりやコミュニケーションも、AIがサポートし促進できることが特徴。
同プラットフォームは、従業員がそれぞれのノウハウや知見といったナレッジを投稿していくもの。ナレッジにタグやキーワードを自動で付与し、人に紐付ける形で蓄積していくことを特徴としている。AIチャットボットに質問することで、最適な情報が得られることに加え、蓄積された情報をもとにして特定された社内の専門家に関する情報も得ることができ、直接質問やアドバイスを求めることもできる。
同社では、従業員が持つ知識やノウハウ、人脈といった組織の知的資産の活用と人的ネットワークを維持することが重要な経営課題である、との認識を示している。そして、既存のさまざまなツール上に蓄積された大量の情報から、本当に必要な知見や相談相手を見つけ出すことは難しく、組織内に存在する貴重な知識や経験が十分に活用されてこなかったといい、このような課題を解決するために、同プラットフォームを開発したとしている。
従業員の経験やノウハウの共有、スキルマップの構築、社内ヘルプデスクの構築など、さまざまな目的で利用できるとしている。また、部署単位から導入できるため、組織の成長に合わせた段階的な展開が可能。
主な機能として以下の4点が挙げられている。これらの機能は順次リリース予定だとしている。
1. AI Ask Search
自然言語での質問に対し、AIがテキストや画像、PDFといった組織内のさまざまな情報源を横断的に検索し、関連するナレッジと社内の専門家に関する情報を回答する。
2. Knowledge Converter
投稿したナレッジやファイルの内容をAIが自動で分析し、関連するナレッジをリンクさせて情報を分類することで、情報を構造化して管理できる。また、過去の資料や会議の議事録といったデータも登録でき、検索可能な組織知として蓄積が可能。
このほか、ファイルデータをアップロードするだけでAIが自動でナレッジを作成する機能も提供される。文章の校正や不足している情報の補足などで、ナレッジの作成を省力化できる。
3. Expert Finder
従業員のスキルや経験に加え、投稿したナレッジやコメントなどといったプラットフォーム上のデータをAIが分析し、各分野の専門家を特定する。個人の人脈に頼ることなく、最適な人材に質問やアドバイスを求めることができるため、情報収集の効率化や組織内の協働につながるとしている。