ニュース

マイナ保険証で救急隊が医療情報をすぐに確認できる「マイナ救急」、10月1日から全国一斉開始

 10月1日から、マイナ保険証を活用し、救急車を利用する患者の過去の受診歴などを救急隊がすぐに確認できる「マイナ救急」が全国の自治体で一斉に開始される。

 マイナ救急は、健康保険証として利用登録したマイナンバーカード(マイナ保険証)を活用し、救急車を利用する傷病者の過去の受診歴や処方箋などの医療情報を、救急隊が確認できるもの。

 救急搬送の際、救急隊は傷病者の生年月日や受診している病院などの医療情報を本人や家族などの身近な人から聞き出すが、傷病者の症状が悪化していたり、家族が動揺していたりするなどのケースでは、正確に聞き出せないことがある。マイナ救急を活用することで、傷病者や家族に負担なく医療情報を確認でき、円滑な搬送先病院の選定や処置が可能なほか、搬送先病院でも治療の事前準備ができるようにすることが狙いとなる。

 マイナ保険証で参照できるのは、診療情報や薬剤情報、特定健診などの情報。傷病者やその家族がマイナンバーカードを救急隊に渡し、医療情報を閲覧することに口頭で同意することで、救急隊が医療情報を確認できるようになる。なお、12桁のマイナンバーは使用されず、医療以外の情報は確認できないようになっている。

マイナ救急の流れ。救急隊にマイナンバーカードを渡し、医療情報の閲覧することに同意すると、救急隊が情報を確認できる。閲覧した情報をもとに、救急隊は搬送先病院の選定や処置を円滑に行うことができ、病院側も患者が搬送されるまでの間、治療の事前準備ができる。あなたの命を守る「マイナ救急」(総務省消防庁)より