ネクスト、不動産探しの新サービス「探して!HOME'Sくん 不動産売買」


株式会社ネクスト HOME'S事業本部 流通事業部長 青木 純氏

 住宅・不動産情報ポータルサイト「HOME'S」を運営するネクストは14日、売買物件情報ポータルサイト「HOME'S不動産売買」にて、店頭での接客のように、希望に合った物件の提案を受けられる新サービス「探して!HOME'Sくん 不動産売買」の提供を開始した。利用には無料のユーザー登録が必要となる。

 「探して!HOME'Sくん 不動産売買」では、ユーザーは匿名のまま、希望条件などをネットで登録することにより、自分の希望や状況に合ったきめ細かな提案を受けられるのが特徴の新サービス。

 HOME'S事業本部 流通事業部長 青木 純氏はサービス開発の背景について、「景気の影響もあり、登録物件数が伸び悩んでいる状況がある」と述べた。前年同月比でユーザー数は187%と大きく伸びているのに対して、物件数の登録は109%にとどまっている。

 また、掲載タイミングの問題もあり、インターネットで住まい探しをするユーザーは実際の店舗を訪れて、ネットに登録されていない物件も合わせて探すというのがこれまでの利用実態だった。こうした問題を解決、「HOME'S不動産売買」サイトをワンストップサービスにするために新サービスを開発したという。
 
 「探して!HOME'Sくん 不動産売買」では、不動産を探す際の質問項目は希望のエリアや家族構成、面積、間取り、駅からの距離やこだわりたいポイントなど、最大で26問。「少し多いと感じられるかもしれないが、不動産会社が実際に店頭でしている質問をリサーチして決めた。効率よく希望の物件を探すために必要な項目を選んだ」(HOME'S事業本部 流通事業部 大久保 慎氏)という。

 登録後、条件に合う物件について不動産会社から提案が届く。届いた提案シートの下には「この不動産会社に連絡先を送信する」「匿名で質問する」のボタンのほか、「検討候補にする」、「お断りする」のボタンも用意。さらに、その企業からの提案を受け取りたくない場合は「受信拒否する」のボタンも設けられている。

 物件の提案を気に入り、話を進めたい場合は「この不動産会社に連絡先を送信する」のボタンを押す、ユーザーの連絡先を入力するページが表示されるので、そこではじめて不動産業者はユーザーの連絡先を知り、物件の下見や購入相談を具体的に詰めることになる。

 「HOME'S」サイトは、月間1億5千万ページビュー、全国27万件の物件を掲載する、日本で最大級の住宅・不動産情報ポータルサイト。運営するネクストは、今回の新サービス「探して!HOME'Sくん 不動産売買」のモデルについて、ビジネスモデル特許を出願中。サービス開始当初は参加不動産会社は約175店舗、開始から1年で、不動産会社からの提案数月1万件、参加不動産会社600店舗を目指している。

サービスの流れ希望の物件を絞り込む段階までは匿名でやりとりできる。特定の事業者からの連絡を受け取りたくなくなった場合は、受信拒否設定も可能だ
条件がすべて合致しなくても、許容範囲と思われる物件を探して提案してもらえるなど、リアル店舗と同じようなサービスが可能となるユーザーはすべて無料だが、不動産業者側は有料。HOME'Sサイトの基本利用料のほか、本サービスの基本利用料1万円、反響課金5000円などの費用がかかる

関連情報

(工藤 ひろえ)

2009/7/14 11:00