東急ストア、神奈川県内でネットスーパーを10月開始

楽天グループの「食卓.jp」に出店


東急ストアの藤川社長と楽天の三木谷社長

 東急ストアは3日、楽天グループのネッツ・パートナーズが運営するネットスーパーモール「食卓.jp」に出店し、10月1日からネットスーパー事業を展開すると発表した。初年度の展開エリアは東急田園都市線沿線の神奈川県地域で、東急ストアで販売している生鮮食品や日用品などの注文をネットで受け付け、ユーザー宅まで配送する。

 「食卓.jp」は、各地のネットスーパーをモールとして展開するサイトで、現在マルエツと紀ノ国屋の2社が出店しており、10月から新たに東急ストアが加わる。

 東急ストアでは、当初は宮前平店(10月1日から)、藤が丘店(10月8日から)、田奈店(10月15日から)の3店舗でネットスーパーのサービスを開始。さらに東林間店も開始を予定し、東急田園都市線の溝の口から中央林間までの沿線約3km圏内でサービスを展開する。

 販売商品は、生鮮食品、総菜、酒類、日配食品、一般食品、生活用品など約4200種類で、基本的に店舗価格と同一でネット販売する。注文は24時間可能で、配送時間は3区分(12:30~14:30、15:00~17:00、17:30~19:30)。配送料金は注文金額が5000円未満の場合が525円、5000円以上の場合が315円。決済方法はクレジットカードおよび代金引換。

 楽天の三木谷浩史会長兼社長は、「食卓.jpは楽天グループとしても戦略的に取り組もうと考えており、東急ストアに出店いただけたことは非常に光栄」とコメント。今後もさらに、各地のスーパーマーケットにネットスーパーモールのサービスを提供していきたいと語った。

 東急ストアの木下雄治社長は、「東急沿線も今は人口は増えているが、15年後には減少に転じる。少子高齢化に対応した施策として、ネットスーパー事業に進出する」と説明。楽天をパートナーに選んだ理由については、「スピード、プラットフォームの確かさ、先行事例がある」とした上で、「食卓.jp」は楽天会員であればそのまま利用できるため、会員獲得の面でも有利だとした。

 ネットスーパーサービスについては、店舗の商品を配送するので店舗側の改修が必要になるため、店舗面積などに余裕のある3店舗からのスタートになったと説明。将来的には東急沿線全域での稼働を目指すが、利用者の要望が強ければペースを早めていきたいとした。

東急ストアで扱う食料品や日用品などをネットで販売初年度は田園都市線沿線の神奈川県地域でサービスを展開

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(三柳 英樹)

2009/8/3 19:22