ヤフオク詐欺・イーバンク不正送金事件での検挙、上半期に1813件


 警察庁は20日、2009年上半期の「サイバー犯罪」の検挙状況をとりまとめた。不正アクセス禁止法違反が1965件に上り、前年同期の157件から1151.6%増加した。Yahoo!オークション詐欺・イーバンク銀行不正送金事件として検挙した、15人の犯行グループによる不正アクセス禁止法違反が1813件に及んだことが要因という。

 このほか、コンピュータ・電磁的記録対象犯罪が47件で、前年同期の73件から35.6%減少。ネットワーク利用犯罪は1858件で、前年同期の1962件から5.3%減少した。

 ネットワーク利用犯罪の内訳は、詐欺が706件(前年同期比21.1%増)、児童買春および青少年保護育成条例違反が328件(同33.7%減)、わいせつ物頒布等および児童ポルノ事犯が247件(同19.9%増)、出会い系サイト規制法違反が184件(同15.7%増)、著作権法違反が52件(同33.3%減)、商標法違反が42件(同62.2%減)など。

 なお、詐欺のうち、インターネットオークションを利用したものは295件で、前年同期比で84件(22.2%)減少した。


「サイバー犯罪」の検挙件数の推移とネットワーク利用犯罪の内訳の推移(警察庁の発表資料より)

 上半期に都道府県警察の相談窓口で受理したサイバー犯罪に関する相談は4万3756件で、前年同期の3万8506件から13.6%増加した。

 インターネットオークションに関する相談が前年同期の5089件から4080件へと19.8%減少した一方で、詐欺・悪質商法に関する相談が1万7054件から2万1733件へと27.4%増加、迷惑メールに関する相談が2859件から3343件へと16.9%増加した。


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(永沢 茂)

2009/8/21 20:15