「Windows Live Photo Gallery」に新機能、顔認識やグループ写真の合成も


「Windows Live Essentials」に搭載されるソフト群

 米Microsoftは3日、公開準備中の「Windows Live Essentials」に搭載される写真管理ソフト「Windows Live Photo Gallery」(以下、Photo Gallery)の新機能を公表した。

 デジカメによる写真の数が増加の一途をたどる中で、写真を管理・編集するニーズはこれまでになく高まっている。そのためPhoto Galleryでは、写真を発見し、整理・編集し、共有するための機能を取りそろえた。

 まず整理するために、Windows 7のリボンインターフェイスを効果的に利用している。このインターフェイスから写真を絞り込むことができる。絞り込み条件としては、撮影日時、レーティング、タグ、ジオタグ、またはこれら条件の組み合せが使用できる。

 顔認識機能も搭載された。Photo Galleryが認識した顔にユーザーがタグを設定すると、Photo Galleryが学習し、その人物が現れる写真を認識可能になり、整理することが可能になる。

 写真の編集も容易になった。写真の露出、色バランス、アングル、シャープさをワンクリックで最適化できるようになった。レタッチ機能も搭載されたほか、バッチ編集機能によって複数の写真に1回の操作で編集を加えることも可能になった。

 「Photo Fuse」という興味深い機能も搭載された。グループ写真を撮影した時に、目をつぶってしまった人がいる場合などに、よく似た写真の中から特定の人物だけ目をつぶっていない写真を選び出し、その部分を置き換えることで最適のグループ写真を「合成」できる。この技術は、Microsoft Researchの先端技術を利用したという。


「Photo Fuse」機能(Windows公式ブログより画像転載)メールでの写真共有機能(Windows公式ブログより画像転載)

 また、撮影したたくさんの写真を、Windows Live Movie Makerを使って、動画やスライドショーに編集することもできる。このソフトを使用すると、さまざまなビジュアルエフェクトを使用し、感動的な動画を作成できるとしている。

 こうして出来上がった写真は、Photo Galleryの画面上から直接共有可能だ。共有先としては、Facebook、Flickr、YouTubeなどのほか、Windows Live MailやWindows SkyDriveも選択できる。

 特にメールで写真を送信する際、ファイルサイズが気にかかるところだ。そのため、Photo GalleryとMicrosoftのクラウドストレージサービスのWindows Live SkyDriveをつなげ、SkyDriveに保存された写真を、ファイルサイズを気にせずに友人に送付できるようになった。友人がメールを開くと、フォトアルバムテンプレートに並べられた美しい写真メールを開くことができる。このとき、画像データそのものはSkyDriveに保存されているため、ファイルサイズを気にする必要がない。このサービスは動画でも利用できる。

 Microsoftでは数週間以内に、このPhoto Galleryを含むWindows Live Essentialsの広範なベータテストを開始する予定だ。

 Windows Live Essentialsには、Photo Galleryのほか、Messenger、Mail、Movie Maker、Writer、Sync、Family Safetyも含まれる。これらのソフトは無料でダウンロードできる。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2010/6/4 12:05