DS/PSPの違法ダウンロード、6年間の世界被害額は3兆8160億円、CESA試算


 社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は4日、ニンテンドーDSとプレイステーション・ポータブル(PSP)の違法複製ゲームソフトによる被害額は、2004~2009年の世界全体で約3兆8160億円に上るとする試算結果を発表した。

 調査は、CESAの依頼により東京大学大学院情報学環馬場章研究室が行ったもの。2010年3月上旬から4月初頭にかけて、違法ダウンロードサイト(114サイト)のうちダウンロードカウンターが設置されている25サイトを調査対象として、2004~2009年累計販売トップ20作品のダウンロード数に販売金額を掛け合わせたものから、114サイトの合計被害額を試算した。

 試算によると、調査対象となった違法ダウンロードサイトによる被害額は約9540億円で、DS/PSP用ゲームソフトの全世界に対する国内販売比率は約25%であることから、世界での被害額を約4倍と推計すると、世界での被害額は約3兆8160億円になるとしている。

 また、今回の調査ではWinnyやShareなどのファイル共有ソフトを通じたものは含まれておらず、これらを含めると被害額は数倍にも及ぶと推定されるとしている。

 調査対象となった違法ダウンロードサイトのサーバー設置国は、1位が米国(41サイト)、2位が中国(29サイト)、3位がタイ(7サイト)などで、日本国内のサーバーは確認できなかったという。一方、アクセス解析(Alexa)から算出した、これらのサイトに対してアクセスしているユーザーの国・地域別のランキングでは、1位が米国、2位が日本、3位が中国と、日本からのアクセスが多い結果となった。


関連情報

(三柳 英樹)

2010/6/7 13:35