網走でJAXAの測位衛星とスマートフォンなどを連携させた実証実験


 JAXA(宇宙航空研究開発機構)が打ち上げた衛星と、屋内で位置情報が測位できる機器を連携させた実証実験が10月14日から網走市で始まる。

 北海道は、オホーツク管内の市町村、ソフトバンクモバイル、ソフトバンクテレコム、JR北海道(北海道旅客鉄道)、東京農業大学オホーツクキャンパス、網走監獄保存財団、衛星測位利用推進センター北海道観光振興機構、IMESコンソーシアムらと協力する形で、10月14日~17日の間、博物館「網走監獄」においてJAXAの準天頂衛星「みちびき」と位置情報を連携させた実証実験を行う。

 北海道では、スマートフォンと位置情報を活用した観光情報の発信を進めており、今回の実験は、この取り組みの一環として、2010年9月にJAXAが打ち上げた「みちびき」を活用して実施される。実験では、網走監獄において、ソフトバンクモバイルが提供する周辺情報配信サービス「ふらっと案内」と、「みちびき」の位置測位情報、屋内で位置情報を送信できる「地上補完信号送信機」が利用され、屋内外のシームレスな位置測位と観光への活用を図っていく。

 なお、実験に使われる「みちびき」は、国内初の位置測位衛星となり、GPS衛星よりも正確な誤差1m程度の精度で測位できるとしている。「地上補完信号送信機」は、GPSや「みちびき」と同等の信号を用いる送信機で、屋内用位置測位方式である「IMEI(Indoor MEssaging System)」を採用している。

 このほか、今回の実証実験にに合わせて、オホーツク管内の市町村やJR北海道では、広域エリアを対象としたスマートフォンによる観光関連の取り組みなども実施され、地域活性化にも繋げていくとしている。


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(津田 啓夢)

2011/9/13 17:41