Mozilla、「Firefox 10」「Thunderbird 10」ベータ版公開


 Mozillaは24日、ウェブブラウザー「Firefox」の次期バージョンとなる「Firefox 10」のベータ版を公開した。Windows版、Mac版、Linux版と、Android版が「Firefoxプレビューリリース」のサイトからダウンロードできる。

 Firefox 10ベータ版では、アドオンの互換性チェックの処理を変更。互換性がないことが確認されたアドオンは自動的に無効化されるが、それ以外のアドオンは原則として新バージョンでも動作するものとして扱われるようになった。

 ブックマークなどの情報を複数端末間で同期する「Firefox Sync」については、セットアップ手順を簡素化。ユーザーインターフェイスでは、「進む」ボタンが無効な場合には表示されなくなり、有効なときのみスライド表示されるようになった。

 ウェブ開発者向けには、HTMLの各要素を調査して属性やスタイルをリアルタイム編集できる「インスペクタ」を開発者ツールに追加。CSSの3D Transformへの対応や、WebGLでのアンチエイリアスのサポート、フルスクリーンAPIの対応などが行われる。

 Firefox 10の正式版は、2012年1月31日に公開の予定。また、Firefox 10からは、企業向けに延長サポートリリース版(ESR版)を公開する見込みとなっている。通常のFirefoxは6週間おきに新バージョンが公開されるが、ESR版のメジャーバージョンアップは42週間おきで、その間はセキュリティや安定性に関する修正のみを行うマイナーバージョンアップを提供することが計画されている。

 また、メールソフト「Thunderbird」についても、次期バージョン「Thunderbird 10」のベータ版を公開した。右クリックメニューからのウェブ検索機能や、ウェブメールの新規アカウントを取得する機能を追加。メッセージの下書き保存に関する問題の修正などを行なっている。


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(三柳 英樹)

2011/12/26 17:34