米Microsoft、「Xbox SmartGlass」「Internet Explorer for Xbox」など発表

Kinectによる日本語音声検索も


 ロサンゼルスでゲーム関連の展示会「Electronic Entertainment Expo(E3)」が5日に開幕するのを前に、米Microsoftは4日、「Xbox SmartGlass」や「Internet Explorer for Xbox」、KinectによるBing音声検索の12言語への拡大、Xbox向け新コンテンツサービスを発表した。これによってXboxをエンターテインメントの中心に据え、テレビ、タブレット端末、スマートフォン、PCを連携させることを目指す。

Xbox SmartGlass

 Xbox SmartGlassは今年公開予定で、PC、スマートフォン、タブレット端末をXboxと連携させるさまざまな機能を提供する。このプロジェクトはこれまでAppleの「AirPlay」と競合する技術と噂されていた。

 SmartGlassを利用すると、Xboxを楽しんでいる時に、手元のタブレット端末にゲームやコンテンツの内容に応じて変わる情報を表示させたり、別の操作をさせるなどの連携操作を行うことが可能になる。映画を見ている時には付随するコンテンツを、ウェブをネットサーフィンしている時にはソフトウェアキーボードやスクロールなどの入力画面を、ゲームの時には特別な操作画面を表示するといったものだ。また、テレビ番組や映画を視聴している途中にいったん停止し、タブレット端末で外に持ち出して視聴を続けることもできる。

 SmartGlassはWindows 8、Windows Phone、その他の携帯端末向けのアプリケーションとして今年中に提供される。

Internet Explorer for Xbox

 また、Internet Explorer for Xboxが、今秋にXboxとXbox LIVE提供地域で公開されることが発表された。Xbox SmartGlassやKinectと組み合わせることによって、大画面でブラウジングを楽しめる。利用には有料のXbox LIVEメンバーシップが必要となる。

 さらに、XboxにおけるBingの音声検索機能が、日本を含む12カ国で今年中に新たに提供開始されることになった。この機能はXbox 360とKinectで利用できる。

 こうした新機能によって、大画面テレビでのネットサーフィンが容易になる。これまでもテレビ画面で利用できるブラウザーは存在してきた。しかし、リモコンでの操作が複雑化、面倒になるほど煩雑であるため、普及するには至っていない。

 Microsoftが公開した動画では、Xboxでエクササイズをした後に、Kinectの音声認識機能を使ってブラウザーで天気予報を確認するといった利用場面が紹介されている。また、大画面でブラウジングする時に、手元のタブレット端末で操作を行う様子も示されている。

Xbox Music

 これ以外にも、Xboxで提供されるコンテンツが拡充されることも発表された。テレビ番組、映画、音楽サービスが拡充される。特にMicrosoftの音楽サービスとして「Xbox Music」が新たに発表され、Xbox 360、Windows Phone、Windows 8サービスで利用できるようになることが明らかになり、デモが行われた。

 また、今後12カ月以内に、Xbox上でコンテンツ配信を開始する35社が発表された。そのほとんどは米国または欧州地域での提供となるが、日本国内では「楽天ショータイム」が含まれている。


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(青木 大我 taiga@scientist.com)

2012/6/5 12:29