丸善&ジュンク堂、ネットと店頭連携のリアル試し読み・購入判断サービス


 「丸善&ジュンク堂書店ネットストア」を運営する株式会社HONは6日、ネットストアとリアル書店を連動させたサービス2種を開始したと発表した。

 まず1つ目が、同ネットストアで品切れの書籍について、全国約50店舗のジュンク堂および丸善&ジュンク堂の店頭在庫から手配する「トコトンお探しサービス」。

 HONによると、同ネットストアには最短で当日出荷可能な200万冊の品揃えがある一方で、出版社でも品切れのために注文を断るケースが増加していたという。ところが、そうした商品のうち半数以上のケースで、いずれかのリアル店舗に在庫があるのだという。今回、低コストの社内便を整えることで、こうした店頭在庫をネットストアのユーザーに手配できるようにした。店頭在庫を加えると、ネットストアは3000万冊の在庫を有することになるとしている。

 2つ目のサービスは、「ネット取り置き→店頭試し読みサービス」。HONによると、一般的なオンライン書店の場合、試し読みサービスは特定のページの前後のみを画面で見られるだけであり、「本選びの参考にはなれど、決定的な情報にはならない」と指摘。これに対して新サービスでは、リアル書店の店頭で書籍の実物で試し読みできる。

 同ネットストアでは従来より、全国の店頭在庫(どの店舗のどの棚に在庫があるか)を示すとともに、ネットを通じてその店舗に取り置き注文を出し、最短1時間で店頭で受け取れる「ネット取り置き」サービスを提供していた。今回、取り置きした書籍を店頭で試し読みした上で、どの書籍を購入するか判断できるようにした。気に入った書籍のみを購入し、それ以外はキャンセルが可能だという。


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(永沢 茂)

2012/7/9 14:36