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WD(Western Digital)、Ultrastar HDDにポスト量子暗号機能を統合。次世代高信頼インフラを推進
2026年5月20日 06:30
WD(Western Digitalは2026年2月にブランドを「WD」に刷新した。読みは「ダブリューディー」)は5月18日、同社製の最新・大容量のUltrastar UltraSMR HDDにポスト量子暗号(PQC:Post-Quantum Cryptography)を統合したと発表した。これにより、次世代インフラのセキュリティにおいて重要な前進を遂げたとしている。
同社が複数のハイパースケール顧客と評価中の「Ultrastar DC HC6100 UltraSMR」に、PQCの実装を行っている。AIインフラがあらゆる推論、トレーニング、インタラクションを通じて情報を継続的に保持するデータシステムへと進化する中で、データの耐久性とセキュリティはもはや付加価値ではなく基盤要件であり、同施策は、量子耐性ストレージアーキテクチャに対する高い関心を示すものだとしている。
PQCのアルゴリズムは、米NIST(国立標準技術研究所)が承認しているデジタル署名アルゴリズム「ML-DSA-87」。RSA3072とのデュアル署名により、強固かつ高耐性を備えたセキュリティを実現するとしている。
米NSA(国家安全保障局)が公布した「CNSA 2.0」(商用国家安全保障アルゴリズムスイート2.0)にも準拠。PQC対応の公開鍵基盤(PKI)およびハードウェアセキュリティモジュール(HSM)に対応したワークフローにより、鍵の発行・更新やライフサイクル管理をサポートでき、ロールバック保護も備え、多様な環境での運用/多様な環境からの移行に対応する。
WDのシャオドン(カール)・チー博士(最高技術責任者兼シニアバイスプレジデント)は本件について「エンタープライズクラス向けのドライブであるUltrastarへのポスト量子暗号の統合は、HNDL攻撃といった既存の脅威に対抗するための取り組みであり、お客様が脅威に先手を打てるよう支援するという当社のコミットメントの一環です。NIST標準およびCNSA 2.0への準拠により、企業が量子耐性ストレージインフラへスムーズ、かつ負担の少ない形で移行できる道筋の構築を支援しています」とコメントしている。
