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So-net「NURO」の最大2Gbpsサービスを法人にも、固定IP・SLA付きプラン用意

「NURO Biz」のブランドロゴ

 ソネットビジネスアソシエイツ株式会社(SBA)は15日、法人向けICTソリューションの新ブランド「NURO Biz」を立ち上げるとともに、最大通信速度が下り2Gbps/上り1Gbpsの接続サービス「NUROアクセス」を開始した。提供エリアは、関東1都6県(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬)。

 SBAはソネットエンタテインメント株式会社(So-net)の100%子会社で、法人向けサービスの本格展開を目的に2012年に設立された。So-netでは15日、個人向けFTTHサービスでは世界最速になるという「NURO 光」を開始しているが、その法人向けサービスをSBAが提供するかたち。アクセス回線部分の最大通信速度が下り2Gbps/上り1Gbpsというスペックはそのままに、保守サポートサービスを提供するとともに、固定IPアドレスやSLAを標準提供するコースもラインナップする。

 NUROアクセスで提供するコースは、「エントリー」「スタンダード」「プレミアム」の3つ。

 エントリーは、SOHOなどでの利用を想定したサービスで、IPアドレスは動的割り当て。ユーザー企業側に設置する回線終端装置(ONU)は個人向けのNURO 光と同様のホームゲートウェイタイプとなり、ルーター機能やIEEE 802.11a/b/g/n対応の無線LAN親機機能が搭載される。月額料金は、戸建てや2階建て以下の集合住宅では4980円、オフィスビルやマンションなどでは6500円。いずれも契約期間は2年単位で、契約更新月以外の解約には契約解除手数料9975円が発生する。

 初期費用は3万1500円で、24回の割賦払いとなるが、2年契約を前提に月々の割賦請求相当額が月額利用料から割り引かれるため実質無料。このほか事務手数料が3150円、基本工事費が5万2500円。なお、7月31日までのキャンペーン期間は、NURO Bizのウェブサイト内フォームからの問い合わせ・申し込みを対象に、基本工事費を無料化する。

 サポートサービスは、全日9時30分から18時までのリモート保守およびセンドバック保守に対応。月額1050円のオプションサービス「24h365dサポート」を契約すれば、24時間対応に変更可能だ。

 スタンダードは、固定IPアドレス1個、稼働率99.9%のSLAを標準装備するサービス。ONUはブリッジタイプとなる。月額料金は1万9800円。

 プレミアムは、さらに帯域保証を追加したサービスだ。帯域保証が下り/上りともに30Mbpsの「30Mプラン」が月額5万2500円、下り/上りともに50Mbpsの「50Mプラン」が月額15万7500円。

 スタンダード、プレミアムともに最低契約期間は1年で、初期費用5万2500円、事務手数料3150円、基本工事費5万2500円。なお、4月30日までのキャンペーン期間中の申し込みで基本工事費が無料になる。

 スタンダード、プレミアムでは、固定IPアドレスを追加するオプションサービスも用意している。また、サポートサービスは、リモート保守、センドバック保守に加えてオンサイト保守が24時間365日対応。

「NUROアクセス」でユーザー企業に設置する回線終端装置(ONU)。「エントリー」コースで提供するホームゲートウェイタイプ(右)と、「スタンダード」「プレミアム」コースで提供するブリッジタイプ(左)

 NUROアクセスでは、収容局舎からONUまでのアクセス回線部分の伝送規格として、G-PON(Gigabit capable Passive Optical Network)方式を採用したのが特徴。SBAによると、同規格の物理帯域は下り2.44Gbps/上り1.25Gbpsであり、フレッツ 光など国内で一般的なGE-PON(Gigabit Ethernet Passive Optical Network)方式の下り1.25Gbps/上り1.25Gbpsと比較して下りが広帯域。

 さらに、データ伝送時におけるヘッダーなどのオーバーヘッドを除くデータ本体の占める割合(有効帯域率)は、GE-PONが72%なのに対してG-PONは92%と、3割近く効率がいいこともあわせて、下りのスループットが従来の国内の一般的な回線と比べて約2.5倍に向上するという。

 NUROアクセスのサービス提供にあたっては、G-PON対応のONUをメーカーと共同開発し、下り最大2Gbpsのスループットを実現したとしている。

 局舎間を結ぶネットワーク「NURO Biz網」もG-PONを採用。また、NURO Biz網からインターネットへは、大手ISPや主要IXなどと420Gbpsを超えるバックボーンで接続しているという。

 なお、NURO Biz網が現時点でカバーしているのは関東1都6県にとどまり、NUROアクセスの提供エリアも同エリアに限られるが、企業が他のエリアにある拠点ともネットワークを構築できるよう、NTTの地域IP網経由でNURO Biz網と接続するサービス「NUROアクセス Fライン」も用意している。

 NURO Bizブランドではこのほか、モバイルデータ通信サービスとして、NTTドコモのネットワークを利用した「BURO モバイル LTE/3G」を提供を開始している。また、近く提供開始予定の「NUROリンク」「NUROセキュリティ」サービスとして、インターネットVPN、閉域網、トランジット、ファイアウォール、UTMなどもラインナップする。

(永沢 茂)