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「ATOK 2015」2月6日発売、思い出せない単語の入力支援「ATOKナントカ変換」も

 株式会社ジャストシステムは2日、Windows用日本語入力ソフトの新バージョン「ATOK 2015 for Windows」を発表した。発売日は2015年2月6日。希望小売価格は、「ATOK 2015 for Windows[ベーシック]」が8000円(税別)。連携辞書などを追加した上位版の「ATOK 2015 for Windows[プレミアム]」が1万2000円(税別)。対応OSはWindows 8.1/8/7/Vista。

ATOK 2015 for Windows[ベーシック]
ATOK 2015 for Windows[プレミアム]
ATOK 2015機能一覧

 ATOK 2015では、入力時に後に続く言葉やフレーズを推測して入力支援する「推測フォロー変換」機能を強化。これまでは、複数文節におよぶ入力を行うと途中から推測候補の表示が消えていたが、入力されていく読みに合わせて変換候補を提示し続けるようになった。

推測フォロー変換機能を強化

 類義語や言い換え表現を表示する「連想変換機能」も強化し、「類語ファインダー」として一新。言葉が持つ意味をニュアンスごとに分け、複数の連想変換辞書を横断して検索できるようにすることで、類義語や関連語をより幅広く提示する。

連想変換機能は「類語ファインダー」として一新

 入力中の文章の内容を理解して、適切な変換候補を提示する機能の強化では、略称を文脈に合わせて提示する機能を追加。「定期演奏会」と入力した後、「ていえん」の読みに対して「定演」を変換候補として提示するといった形で、初めて略称を入力する場合でも、正式名称の入力後であれば同音異義語と区別して適切に変換する。

文脈に応じて適切な略語を変換する機能を追加

 プレミアム版では、ベーシック版の機能に加えて、「類語ファインダー」を強化する「三省堂類語新辞典 for ATOK」を新たに搭載。2014年1月に改訂されたばかりの「三省堂国語辞典 第七版」も収録した。

 また、クラウド上の辞書を利用する「ATOKクラウドサービス」の新サービスとして、思い出せない単語の入力支援機能「ATOKナントカ変換サービス」を提供。単語や固有名詞などの語頭部分が思い出せない場合に、「なんとかびじゅつかん」と入力すると、「東京都美術館」「国立新美術館」といった候補を表示するといった形で、「なんとか」に続けて言葉の後半部分を入力すると候補を表示する。

思い出せない単語も「なんとか」と入力すれば変換候補を表示する

 ATOKナントカ変換サービスは、プレミアム版のユーザーであればユーザー登録から1年間利用可能。定額制サービス「ATOK Passport」のユーザーは12月2日から利用可能となっている。

 また、ATOKナントカ変換サービスを期間限定で無料で利用できる体験版も提供。「ATOK for Windows 無償試用版」と「ATOK for Android Passport版」で、2015年1月13日まで、ATOK本体とともにATOKナントカ変換サービスを利用できる。

ATOKナントカ変換サービスの体験版を提供

 ジャストシステムCPS事業部開発部の下岡美由紀氏は、「ATOKは言葉を紡ぎ出すためのパートナー」として、心に浮かんだ言葉を的確に変換するとともに、思い出せない言葉も引き出す機能を搭載することで、誤りのない日本語入力をサポートしていくとした。

ジャストシステムCPS事業部開発部の下岡美由紀氏

(三柳 英樹)