【事業計画】
~会員向けにブロードバンドAVルータの提供もSo-net、「So-netフォン」「So-net TV」など新サービスを発表■URL So-netを運営するソニーコミュニケーションネットワーク株式会社(SCN)は、都内で新サービス説明会を開催し、IP電話の「So-netフォン」のサービス概要の発表や、テレビ感覚のストリーミング配信を行なう「So-net TV」のプレオープンなどの新サービスの発表を行なった。 今回発表されたサービスや製品は、IP電話の「So-netフォン」、MVMO方式で提供されるPHSパケット通信サービス、NTTコミュニケーションズの「HOTSPOT」を使った無線LAN接続サービス、ブロードバンドコンテンツの「So-net TV」、ブロードバンド会員向けの無線LAN搭載ブロードバンドルータ「HN-RT1」など。
●So-netフォン 「So-netフォン」は試験サービスを12月24日から2003年2月28日まで実施、So-netADSLおよびフレッツ・ADSLに対応した接続会員を対象に、12月18日から先着1万名が対象となる。「So-netフォン」同士では「050」番号を使った着発信が可能で、国内一般加入電話への発信もできる。@nifty、OCNのIP電話とは2003年1月以降に相互通話ができる予定という。試験サービス期間内は基本料や通話料は無料で、VoIP機能付きのADSLモデムやTAも無料レンタルされる。 その後の本サービスは2003年3月開始を予定しており、その際の初期費用は1000円、月額基本料金300円となる予定という。また、VoIP機能付きADSLモデムのレンタル料は月額900円程度、TAは月額500円程度を予定。通話料についてはSo-netフォン同士は無料だが、国内一般電話に対しては3分あたり8円以下の通話料を予定。@niftyやOCNのIP電話との通話料は未定だがSCNの山本泉二社長は「無料としたい」と希望を述べた。 ●無線LAN接続サービスとPHSパケット通信サービス モバイル系のサービスも発表された。無線LAN接続サービスは、NTTコミュニケーションズの「HOTSPOT」をSo-net接続会員が使えるオプションサービス。2003年2月に開始予定で、料金は月額1400円の定額制と、1分10円の完全従量制の2通りから選択して利用できる。あくまでSo-net接続会員向けのオプションサービスとして提供し、無線LAN単独でのサービス提供予定はないという。 PHSパケット通信サービスは、DDIポケットの回線を利用したMVNO(仮想移動体通信事業者:Mobile Virtual Network Operator)方式で2003年2月開始予定のサービス。PHS網による接続し放題のサービスで、通信速度は最大32kbpsまたは最大128kbpsから選択できる。月額基本料金はダイヤルアップ接続が使い放題のとことんコースとセットで32kbpsが5300円、128kbpsが8500円を予定。ブロードバンド接続コースとのセット提供も行なうが、料金については未定だという。 利用にあたっては、導入時に無線PHSカード代金として1万9,800円と、登録手数料が1,000円かかる。カードはCFタイプを予定しているが、その他の形状やインターフェイスを持つものの提供も含めて検討をしているという。無線LANと同時にナローバンドのPHS接続を提供する理由については「外で(通信をやるのには)PHSが一番だと考えた」(山本社長)としてPHSのサービスエリアのメリットを強調。MVMO方式で行なう点については、「単純に接続プロバイダーとして接続サービスを提供するよりも、もっと自由なプランでサービスが提供できる」と説明した。 ●So-net TV ブロードバンドコンテンツの「So-net TV」は、オンデマンドコンテンツのほか、定められた時間内には放送形式でストリーミング配信を行なう。12月5日にプレオープンし、しばらくは無料で提供されるという。2003年春には一部有料コンテンツを用意することも検討しているという。 ストリーミング配信の放送時間は、平日17時から26時(翌日午前2時)の9時間、土日は14時から26時まで配信される。10以上のオリジナル新番組が用意される。 ●ブロードバンドAVルータを提供 ソニーと連携した新たなホームネットワークサービスを提供するとして、「ブロードバンドAVルータ HN-RT1」を発表した。2003年2月上旬からSo-netブロードバンド接続会員を対象に販売予定という。 「HN-RT1」はIEEE 802.11bの無線LANアクセスポイント機能を内蔵したブロードバンドルータとなる。4つの有線LANポートを装備、Universal Plug and Play対応や97Mbpsのスループット性能を持つ。メモリースティックスロットも装備し、メモリースティックを介した本体設定なども可能とする。 現在、ルータについては最初の詰めを行なっている段階として詳細は発表されなかったが、セキュリティを確保しながらも、外部からホームネットワークへのアクセスが可能なものとし、ホームネットワークサービスの入り口となる製品として位置づけていくという。 ●So-netはソニーの入り口 発表会の冒頭では、9月に開催されたソニードリームワールド2002でソニーの出井会長と篠原ともえによるトークショーの一部が紹介された。出井会長がSo-netについて「ソニーの魅力的な入り口」と表現しているもので、SCNの山本社長もSo-netについて「ソニーの入り口というキャッチフレーズで動いている」と述べた。 また、説明会にはソニーマーケティング執行役員の佐藤一雅氏も出席した。「ソニースタイルとSo-netはシームレスにつながっている」と現在の状況を説明、「次のステップはSo-netとハードウェアを含めてユーザーにマーケティングを行なっていく」という方針を発表した。 (2002/12/5) [Reported by 正田 拓也] |
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