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NRIら、実証実験に基づいた無線LANの設計・運用サービス■URL
野村総合研究所(NRI)、NRIデータサービス、インテルの3社は、企業向け無線LANに関する実証実験を実施し、企業における無線LAN環境の設計・運用メソッドを確立したと発表した。NRIとNRIデータサービスは今後、このメソッドを元に企業に無線LANの導入から運用・管理までを一括提供していくという。実験結果はホワイトペーパーとしてまとめられ、Webサイトで公開されている。 今回の実証実験は、大企業が無線LANを導入するにあたって問題となる、無線LANのセキュリティと設計・構築ノウハウの蓄積を目的に実施された。実験の結果、要求されるセキュリティレベルに応じた無線LANの設計・運用メソッドを確立したという。このメソッドをもとに、NRIらはセキュアな無線LAN環境の提供サービスを提供する。 実験はIEEE 802.11b準拠の無線LAN機器を用い、実際のオフィス環境を想定した環境のもと、障害の有無による電波伝送距離の相違、各種アプリケーション利用時の性能、移動時の性能、製品間の相互接続、電波干渉など、様々に条件を変えて行なわれたという。実験の結果、無線LANアクセスポイントの配置が重要であり、性能面で無線LANは企業内のネットワークインフラとして有用であることがわかったという。 無線LANのセキュリティに関しては、顧客の求めるレベルに応じてWEPやESSID、MACアドレスによる管理に、IEEE 802.1xやVPN、ワンタイムパスワードを組み合わせて提供するという。 NRIデータサービスの向山洋司氏は、早期に無線LANを導入するメリットとして、企業におけるノウハウの蓄積とセキュリティポリシーの早期確立を挙げ、段階的に無線LANを導入することの必要性を訴えた。また、NRIの高橋主氏は、無線LANの導入が一巡した2003年は無線LAN機器市場の成長は鈍化するものの、2004年にはセキュリティ規格の標準化が進み、いままで二の足を踏んでいた大企業による無線LAN導入が進むと期待を示した。 なお、今回の実証実験に協力したインテルは「インテル Centrino モバイル・テクノロジ」搭載PCの提供や、無線LANのチューニング情報などを提供したという。NRIらは今後、無線LANの導入効果/対費用効果などについても実証実験を行なっていく予定だ。
(2003/7/30) [Reported by 釜谷 建] |
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