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【P2P/実証実験】

スカイリー、ワイヤレスP2P事業展開で内田洋行と提携
~東京・三鷹の書店で実証実験を予定

■URL
http://www.skyley.com/news/release030127.html
http://www.skyley.com/news/release030127.2.0.html

 株式会社スカイリー・ネットワークスは、ワイヤレスP2P技術を利用したネットワーク事業の拡大に向けて株式会社内田洋行と提携した。また、ワイヤレスP2P技術の基盤ソフト「DECENTRA」のバージョンアップも発表された。

 今回の提携で、スカイリーの持つ技術を内田洋行の製品に組み込み拡販を目指す。スカイリーの梅田英和CEOによると、技術者の交流はすでに始まっており、次世代DECENTRAの共同開発やサポートなどを行なっていくという。両社では、企業向けだけでなく、教育現場や博物館、図書館などへのワイヤレスP2P技術を使ったアプリケーションの開発を進めいる。

 また、「DECENTRA 2.0」もリリースされた。今回のメジャーバージョンアップにより、暗号化通信のサポート、大容量データの送受信時における誤り訂正機能が追加されたほか、SDKレベルでのルーティングプロトコル関連パラメータの設定が可能になった。

 暗号化通信では、TripleDESを採用し、パケットそのものを暗号化するようになった。このため、電波を傍受される危険性があったワイヤレスP2P通信のセキュリティが向上した。

 大容量データのサポートでは、DTP(DECENTRA Transport Protocol)と呼ばれる技術を実装した。従来のDECENTRAでは、大容量データの送信時にパケットを受け取り損なうと通信が終了してしまった。2002年9月に行なわれた「防災の日」での実証実験では、パケットロスが発生すると、送信した現場写真のデータが無事に届いたかどうかを確認することができなかっただけでなく、受信側でもデータが送られてきたことがわからなかったので混乱したという。

●書店の本棚に近づくと書評データが送られてくる実験を予定

第九書房

 2月25日から27日までの3日間(13時30分から15時30分まで)、東京・三鷹の第九書房において、ワイヤレスP2P技術の実証実験が実施される。希望するユーザーにWindows CE機を貸し出し、本棚の裏には乾電池で動作するLinuxベースの小型アクセスポイントを設置。ユーザーが本棚に近づくと、自動的に端末に対して売れ筋書籍の書評データなどを配信する。

 また、パイオニア製プラズマディスプレイとPDAの間でも通信実験を行なう。ユーザーがディスプレイに近づくと、ユーザー名の名前が付けられたフォルダが画面上に出現し、書籍の一部分など各種データを指でドラッグ&ドロップすることで端末に転送される仕組みだ。ユーザーがデータ転送の終了を待たずに、ディスプレイの電波範囲から出てしまった場合でも、マルチホップ機能により他のユーザーの端末を経由することでデータが転送されてくる。

 このように取得されたデータは、ユーザーの端末間でも交換可能で、口コミ的なデータの展開が期待される。なお、実験には誰でも参加できるので、興味のある読者の方はぜひ体験してもらいたい。

実験の構成図

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(2003/1/28)

[Reported by okada-d@impress.co.jp]

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