【業界動向】
ブロードバンド推進協議会が設立総会を開催。設立時の会員企業は23社
ブロードバンド推進協議会は7日、設立総会を開催し、同協議会の理事長としてソフトバンクBB代表取締役社長の孫正義氏を選出するとともに、定款や予算の決定を行なった。 ブロードバンド推進協議会は、ソフトバンクBBが中心となって設立されたもので、ブロードバンド事業に関する政策提言をはじめ、情報共有や、仕様策定、ブロードバンドの普及および啓蒙活動などを目的とした協議会となる。協議会設立時の会員数は23社で、このほか入会がほぼ内定している企業23社などを加えると会員数は合計約50社になる見込みだという。 設立総会では、ブロードバンド推進協議会の理事長としてソフトバンクBB代表取締役社長の孫正義氏を選出した。理事長に選出された孫氏は挨拶で、先日、韓国の盧武鉉大統領と会談した際の話を披露。その中で、韓国社会では電気や水道などのインフラと同じようにブロードバンドは当たり前のものになっており、「現在ではブロードバンドのインフラをどう活用していくかという“ビヨンド ブロードバンド”の社会を築こうとしている」と述べた。 また、孫氏は日本の通信事情についても触れ、一部の通信事業者が参議院内で行なわれている会合で光ファイバの貸し出しを拒む発言や、採算が取れない過疎地域には敷設したくないなどの発言をしていることを批判し、「情報化社会の基本的人権として、もっとも重要なものは情報アクセス権である」として、情報の離れ小島を作ってはならないと述べるとともに、法律の改正を含めた政策提言を行なっていきたいとした。 総会には、衆議院議員で自民党の岩屋たけし氏や、衆議院議員で民主党の島聡氏ら国会議員も来賓として出席した。自民党の岩屋氏が「数年間で日本の通信環境は世界でもっとも安く、もっとも速いものになった」と述べたほか、民主党の島氏も「ブロードバンド政策が変わっていく重要な時期にブロードバンド推進協議会が設立されたのは非常に意義のあるものだ」と、同協議会に対する期待を寄せていた。 総会の最後に理事長の孫氏は、ブロードバンドコンテンツとインフラの関係についても触れ、「インフラがNTTから完全に分離し、どの通信事業者に対しても同じ価格、同じ手続き、同じ納期で行なわれて初めて事業者間に競争が生まれ、その上でコンテンツが普及していく」と述べ、設立総会を締めくくった。
◎関連記事 (2003/7/7) [Reported by 村松健至] |
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