【業界動向】
Ovum市場予測、ソフトウェア市場は2007年まで漸減傾向
■URL
http://www.ovum.com/go/content/018639.htm (英文)
http://www.ovum.com/go/content/019647.htm (英文)
欧州でIT関連の調査およびコンサルティング事業を行なっているOvumは、2003年~2007年の5年間にわたるソフトウェア市場予測を発表。2003年から2007年まで、主要50カ国におけるソフトウェア市場は漸減傾向になるとの見方を示した。その理由としてOvumでは、ソフトウェア市場は、すでに2000億ドル市場を形成する成熟市場となっており、今後も起爆剤となる分野が見込めないことを挙げている。
ソフトウェア市場は1990年代に急成長を遂げたが、2002年には5%のマイナス成長を記録。2003年もこの傾向は続きマイナス2.5%の成長と見込まれている。2002年の辞典でのソフトウェア市場は1520億ドル。2004年もマイナス成長が続き、2005年にようやくプラスに転じるという。
調査では、2003年の2.5%マイナス成長という数字には、為替の影響もあると指摘。為替の影響を除けば、1~2%程度のマイナス成長と試算している。2002年12月からみると、ドルがユーロに対して15%ほど下落しているためだ。ただしインフレ率を考慮すると、マイナス成長は実質はもっと深刻との見方も出てくるという。
起爆剤がないというものの、いくつかの成長分野もある。例えば、ビジネス・インテリジェンスソフトウェアやセキュリティ、ポータル、コンテンツ管理などは成長分野として挙げられている。Basel IIで決定された規準となっている記録管理も、重要な位置を占めるようになった。オープンソース関連の市場も成長の可能性があるという。モバイル分野も成長分野に挙げられる。これに対し、データベース市場は成熟しきっており、ほとんど成長は見込めないと予測しているが、依然として大きな市場であることは今後も変わらない。
ソフトウェア販売額のベスト5は以下の通り。Microsoft、IBM、Oracle、SAP、hp。これ以降もいわゆる大手のコンピュータ会社・ソフトウェア会社名が続く。日本勢では日立が最上位で、8位にランクされた。
(2003/7/24)
[Reported by Gana Hiyoshi]
|