今年1年間にINTERNET Watchで掲載した記事の中から、本誌Webサイトでのアクセス数をもとに月別の10大ニュースを選出し、4回に分けて紹介する。2003年を象徴する合計120本の記事を見ながら、インターネット業界の1年間を振り返ってみたい。2回目となる今回は、4月から6月までのニュースを取り上げる。
4月:不具合や脆弱性が目立った年度始め
3月に引き続き、不具合や脆弱性のニュースが関心を集め、Windows XPにService Pack 1(SP1)を適用するとパフォーマンスが低下してしまう不具合がランキング1位になった。根本的な解決には5月30日に公開された修正プログラムまで待たねばならず、読者の関心は高かった。また、Winny公式サイトの閉鎖や、WinMXで入手した海賊版ソフトのYahoo! オークション出品など、P2P関連の出来事も注目を集めている。このほか、NTTドコモの505iシリーズが発表されたのも4月だった。
5月:脆弱性を抑えて「2ちゃんねる」が首位に
5月1日にサービス開始した「2ちゃんねるプロバイダー」が首位にランクインした。その後も定期的にサービスを追加し続け、話題を提供。また、2ちゃんねるの下位となったが、依然として脆弱性関連のニュースも豊富。Windowsそのものだけでなく、「RealOne Player」「Becky!」といったアプリケーションに関連する脆弱性がランクインしたほか、P2Pソフト「KaZaA」経由で感染するウイルス「FIZZER」にも注目したい。また、P2P関連では「Winny 2」のベータ版も登場している。
6月:ADSL業界に動きアリ! モデムレンタル規約改正や高速化など
6月に入って周囲を驚かせたのが、Yahoo! BB。レンタル提供しているADSLモデムの所有権を子会社のBB Modem Rental PLCに譲渡するためにレンタル規約を改正すると発表した。7月には、いわゆる“Tax Heaven”であるケイマン諸島にこの子会社が設立されることになる。また、ADSL高速化が白熱し始めたのもこの頃で、イー・アクセスが7月から最大24Mbpsサービスを開始すると発表した。回線が太くなればユーザーも増加するのがファイル交換ソフト。ACCSの発表によれば185万人のユーザーが利用しているという。
関連情報
・ 2003年のインターネット120大ニュース[1月~3月](2003/12/19)
・ 2003年のインターネット120大ニュース[7月~9月](2003/12/25)
・ 2003年のインターネット120大ニュース[10月~12月](2003/12/26)
( 鷹木 創 )
2003/12/24 10:57
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