今年1年間にINTERNET Watchで掲載した記事の中から、本誌Webサイトでのアクセス数をもとに月別の10大ニュースを選出し、今回より4回に分けて紹介する。2003年を象徴する合計120本の記事を見ながら、インターネット業界の1年間を振り返ってみたい。1回目となる今回は、1月から3月までのニュース。
1月:年の初めからWinnyが早くも話題に
ユーザーの逮捕騒ぎに発展した「Winny」だが、公式サイトが閉鎖された“だけ”のニュースがすでに年の初めの月間ランキングトップに入っている。1年を通じて脆弱性や不具合を報じた記事への関心が高かった中、5位の「Opera 7」や7位の「Safari」は、ソフトウェアそのものの紹介記事としてランクインしたという点で貴重な存在だ。なお、1月末に流行したウイルス「Slammer」については、トップ10圏外だが「『15分で全世界を制圧するウイルス』論文が現実に」という記事が12位に入っている。
2月:IEの脆弱性よりもWinnyの脆弱性に関心が集まる
2月に入ると、Iternet Explorer(IE)やWindows XPなどの脆弱性や不具合を扱った記事が目立ってくる。IEの“緊急”のセキュリティホールを抑え、1位に入ったのはまたしてもWinnyだった。3位に入ったコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の会見記事も、Winny関連記事と言って差し支えないだろう。2月もOperaに関する記事がランクインしているが、これら2本はMSNとの対立を扱ったものとなる。
3月:ついにトップに入ったWindowsの脆弱性
ほとんど脆弱性や不具合、ウイルスで占められた3月。1位の記事は、JSCRIPTの脆弱性により攻撃者が任意のプログラムを実行できるというもので、Windows全バージョンが対象となるだけに関心は高かった。しかし、WindowsやIEだけでなく、5位の「RealPlayer」や7位の「Flash Player」までもが脆弱性の話題でランクインしたのが目を引く。10位は、ソフトバンクBBがITU-TにAnnexC廃止を提案した行為がルール違反だとするもの。同社は後にこれを撤回した。
関連情報
・ 2003年のインターネット120大ニュース[4月~6月](2003/12/24)
・ 2003年のインターネット120大ニュース[7月~9月](2003/12/25)
・ 2003年のインターネット120大ニュース[10月~12月](2003/12/26)
( 永沢 茂 )
2003/12/19 20:58
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