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2008/12/01~2008/12/07


 ファイル共有ソフトを通じた情報流出は、毎週何かしらの事件が起きています。なので、決して良いことではないものの、ある意味「慣れっこ」になってしまっている部分があるのですが、先日の早稲田大学の事件は、有名大学のスキャンダル絡みということで、大きなインパクトがありました。そのほか、裁判員制度に関連した注意福田元首相の一言がネット流行語大賞など、先週は新聞の社会面のようなキーワードが目立った1週間でした。

 他方では、新サービス開始のニュースも数多くありました。Windows LiveNHKオンデマンドニコニコ動画のほか、はてなの実験サービス3件、Adobe AIRを利用した「mixi checker」なども気になるところです。後半では、この中でも大きな「Windows Live」について解説します。


次世代「Windows Live」、Webサービスを正式版へ移行
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/12/03/21743.html
 12月3日、マイクロソフトは次世代「Windows Live」Webサービスの日本語正式版を公開。新サービス「Windows Live フォト」の追加や、「Windows Live SkyDrive」の容量拡大のほか、ホームページがリニューアルし「つながり」に友達などを登録できるようになった。

「ニコニコ動画(ββ)」12日公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/12/04/21760.html
 ニワンゴは「ニコニコ動画」の時期バージョン「ニコニコ動画(ββ)」を12日に公開すると発表。多人数でコミュニケーションできるチャットルーム「ニコニコ広場」、ユーザーが動画をライブ配信できる「ニコニコユーザー生放送」が目玉の新機能となる。5日からは新機能の先行公開として、公式動画やニコニコミュニティの動画に対応した「ニコニコチャンネル」が開始になった。また、ポイントを使って動画を宣伝・応援できる「ニコニコ広告」を2009年1月中に開始する。

福岡県弁護士会、「ストリートビュー」に改善・中止を求める声明
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/12/01/21716.html
 12月1日、福岡県弁護士会は、「ストリートビュー」の問題点の抜本的な解決、それができない場合は提供中止を求める会長声明をグーグルに送付した。肖像権の侵害、事前説明がないこと、電子データとして半永久的にデータが残ることなどの問題点を指摘し、ストリートビューの便益は多数の市民のプライバシー侵害を許容できるほどのものではないとして対策を求めている。

NHKオンデマンドがスタート。「天地人」妻夫木らが開始式に登場
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/12/01/21715.html
 12月1日、NHKは映像配信サービス「NHKオンデマンド」を開始した。サービス内容は毎日の番組から10~15本を1週間程度配信する「見逃し番組」と、過去のライブラリーからドラマやドキュメンタリーなどを配信する「特選ライブラリー」の2本立て。PCのほか「J:COM オン デマンド」「アクトビラ ビデオ・フル」「ひかりTV」でも視聴できる。

米Microsoft、Windows Vista SP2のベータ版を開発者向けに公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/12/03/21735.html
 12月2日、米Microsoftは、Windows VistaおよびWindows Server 2008のSP2ベータ版を開発者向けに公開した。現在はTechNetののカスタマープレビュープログラムを通じて誰でも入手可能。正式版は2009年前半に公開の予定となっている。


Windows LiveのWebサービスが刷新。「つながり」機能でSNS風要素を搭載

 12月3日に、「Windows Live」のWebサービスが次世代版へとリニューアルされました。これは、マイクロソフトの社内用語で「Wave3」と呼ばれ、11月13日に発表されていたもの。Windows Liveは、「Software+Service」というクライアントソフトとWebサービスの連携を特徴としていますが、今回はWebサービス側のリニューアルです。

 次世代版Webサービスの新機能のひとつは、ソーシャル機能の強化です。Windows Liveのホームページ(http://home.live.com)では、Windows Live Messengerのコンタクトなどから友人を「つながり」として登録でき、ブログの新着記事などを「アクティビティ」として公開できるなど、SNS風のサービスが追加されました。

 そのほかの新機能では、写真共有サービス「Windows Live フォト」の新規追加と、オンラインストレージ「Windows Live SkyDrive」の容量増加(5GBから25GBへ)が目玉です。「Windows Live フォト」もソーシャル機能を持ち、アルバムごとに共有する範囲を選べるほか、写っている人物に「人物タグ」を付けて共有できる仕組みも持っています。

 先月の発表ではクライアントソフトの新機能も発表されており、そちらのリニューアルはまだ。また、モバイル版のリニューアルもまだ(近日中に予定)という状態で、全体のリニューアル完了は2009年2月頃とのことです。「Software+Service」が特徴のWindows Liveが本当の実力を発揮するのは、それからとなりそうです。

 マイクロソフトでは、PCのWindowsと携帯端末のWindows Mobileを組み合わせて、Windows Liveで「壁のない世界へ」という新戦略を展開しており、今回の「つながり」や容量アップした「SkyDrive」は、この戦略のキモとなる部分です。「つながり」で友達と写真などを共有したり、「SkyDrive」でネットを介した情報のやりとりを体験するなど、新しい「壁のない世界」の一端は、今から体験することが可能です。



2008/12/08 12:09
小林祐一郎
プログラマ、編集者、Webディレクター等を経て、ライター・編集者として活動。興味のあるテーマは「人はどうすればネットで“いい思い”ができるのか」 。ごく普通の人の生活に、IT技術やネットのコミュニケーションツールがどんな影響を与え、どう活用できるのかを研究している。近著「Web2.0超入門講座」(インプレス)

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