テレワークグッズ・ミニレビュー
第122回
ず~っとWeb会議続きでも辛くない!! 骨伝導で耳をふさがず、長時間装着も快適なShokzのビジネス向けヘッドセット
2025年2月21日 12:12
Web会議の頻度というのは人それぞれだと思うが、「Shokz OpenMeet」は、1日に何度もWeb会議や長時間の音声通話がある人にオススメできるヘッドセットだ。テレアポの人にも向いていると思うし、長時間装着していてもストレスなく、こちらが聞く音も、相手に伝わる声も音質が良い。Shokz OpenMeetはそんなヘッドセットだ。
オンラインコミュニケーションにおいて「ちゃんと使える」のは大切
コロナ禍真っ最中の頃は、1日中Web会議をしているような日もあったが、最近はそこまでWeb会議が続くこともなくなった気がする。筆者はフリーランスなので、会議は先方都合による部分が大きいのだが、やはり全般に一時期よりはWeb会議の頻度は落ちているように思う。
ただ、完全になくなるかというとそんなことはなく、互いにとっての時間と場所を無駄にしないWeb会議は、おそらくこれからも残っていくのだろう。
フリーランスという仕事柄、さまざまな会社の方と打ち合わせをする機会があるが、わざわざ会わなくても「Web会議でいいでしょう?」という会社においては、まずWeb会議の設備がちゃんと備わっていることが多いように思う。
会議室に複数人の顔を捉えることができるカメラと、どのポジションで話してもちゃんと音を拾うことのできるマイクを持つビデオ会議システムがあり、ひとりでWeb会議になる場合には、ちゃんとWeb会議用のブースがある。そしてそういう会社にお勤めの人は、Web会議を使って仕事の効率を向上させているようにも見える。
対して、複数の人が会議室に入ってもノートPCのカメラやマイクで会議をしているような会社は、声も聞こえづらくて、意思疎通がしにくく、誤解も生まれやすく、会議は非効率なことが多い。いろいろな会社の様子を横並びで見ているこちらとしては、ここはきちんと投資すべきポイントなのに、その判断をできていない経営者の方がいるのだな……と思ってしまう。クライアントと会話するのであれば、「声が聞こえにくい」ようでは相手に不快感を与えてしまうし、それではデリケートな折衝が上手くいくわけはない、と思うのだが……。
相手に耳当たりのよいWeb会議、相手の話を確実に聞き取れる機材というのは、現代においてはビジネスを成功させるための必須条件だし、マナーでもあるというのが筆者の考えだ。
マイクを通した声がクリアに聞こえるのが嬉しい
とはいえ、会議室へのビデオ会議システムの導入を自分で決定できる立場にはない……というなら、Shokz OpenMeetはオススメだ。
本機は、まず「相手に伝わる音声が良く」、「自分が良い音でしっかり相手の話を聞くことができて」、「長時間装着しても疲れない」のが特徴だ。
Web会議している時に、先方の会社の隣の席の人の話し声が聞こえてしまうことがあるが、Shokz OpenMeetなら、マイクブームの先端と外側に設けられた2つのマイクの位相差を利用して、周囲のノイズや話し声をキャンセルできる。複数の人がいる賑やかなオフィスで話していても、まるでひとりでミーティングブースで話しているかのように相手には聞こえるというわけだ。
実際のところ、Web会議中は周囲の他の人の話し声がジャマになることは多いし、通話やミーティングの相手に聞かせたくない社内情報が漏れてしまうかもしれない。Shokz OpenMeetを使えばそういうリスクも抑制できる。
Web会議で打ち合わせをしていて、相手の声が聞こえにくくてイライラしたり、ノイジーであることでなんとなく疎遠に感じてしまうこともある。ノイズを抑制して、聞き取りやすいクリアな声を相手に伝えるというのは、今のビジネスシーンでの基本だと思う。
骨伝導と空気伝導、両方を使うDual Pitchテクノロジー
Shokz OpenMeetは、こちらの声がクリアに届けられるだけでなく、相手の声も聞き取りやすい印象だ。
ランニングなどのスポーツ向けモデル「Shokz Open Run Pro 2」と同様の、同社の最新鋭の技術であるDual Pitchテクノロジーを使っている。この技術は、骨伝導技術と、空気伝導技術を併用し、耳を塞がないで音源に忠実で、クリアで、迫力のある音を伝えてくれる。
骨伝導だけだとどうしても、迫力ある低音を出すと振動で肌がむず痒いように感じることがあったが、空気伝導も併用することで、無理なくバランスの良い音を表現することに成功している。
また、耳の穴を塞いでいないから、周囲の人に話しかけられてもすぐに対応できるし、閉じた空間にいる感じがしないから、長時間使っても疲れない。これが筆者がWeb会議にShokzの骨伝導ヘッドセットを使う最大の理由だろう。オープンイヤーだから疲れない。これに尽きる。
フィット感が素晴らしい。丸一日使っても疲れない
もうひとつ、Shokz OpenMeetには大きな美点がある。それが、付け心地の良さだ。
従来のShokzのシリーズは骨伝導の振動を正しく伝えるために、左右のユニットを耳にかけた上で、後頭部を取り回したチタンのワイヤーによって頭の左右に押さえつける構造になっていた。頭全体を緩やかに押さえるので、痛いほどではないのだが、それでも頭の大きさによってはタイトに感じる人もいるかもしれないし、長時間装着しているとストレスに感じることもある。
対して、OpenMeetは頭頂部を5箇所で柔らかく押さえながら取り回す方式となっている。
頭頂部はシリコンを二重にして、そこでクッション性を持たせている。側頭部には、付け替え可能なクッションを使い、フィットするサイズを調整できる。あと2箇所は骨伝導ユニットそれ自体だが、細いアームで支えられており、ボールジョイント状に小さく動くようになっているので、フィット感は柔らかい。
他のモデルのように、ジョギングしていてもズレないというホールド性を放棄したかわりに、オフィスで1日中付けていてもストレスを感じないフィット感を実現しているというわけだ。
「プロの道具」として使えるヘッドセット
専用のUSBレシーバー「LOOP120 ワイヤレスアダプター」がセットになった「Shokz OpenMeet UC」が用意されているのもうれしい。
今や、PCのBluetoothはいろんな用途に使用するようになったので、大量のデバイスがあるオフィスなどでは繋がりにくいこともある。
専用のアダプターによりBluetoothの設定をしなくても「確実に繋がる」という安心感が、慌ててWeb会議に入らなければならない時には心強い。しかも、USB Type-Aタイプだけでなく、USB Type-Cタイプも選べるので、8年以上前からUSB Type-Aを捨て去っているMacユーザーとしては助かる。
また、Bluetoothはマルチポイント接続可能なので、PCでWeb会議、スマホで通話……という使い方を繰り返す場合にも自動的に切り替えて繋がってくれる。
操作系も出っ張ったマルチファンクションボタンで音楽の再生とボリューム、サイドのマイクブーム基部のボタンで着話応答と通話終了、マイクブーム先端のボタンでミュート……と、物理的にマイクが分かれているので、忙しかったり、疲れたりしているときでも間違えにくくて助かる。
構造が複雑かつデリケートなので、持ち運びの際にはケースに入れたくなるが、専用のケースもちゃんと付属するし、高価なだけのことはある。テレアポや、日常的にWeb会議を多用する人の「プロの道具」として使うべきヘッドセットで、在宅勤務のWeb会議用としても十分以上の性能を持っていると言える。ビジネスユースでも十分満足できるアイテムだ。
INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。