vProの匠
【匠の部屋】PCを修理に出したあと、vProはそのまま使えるの?
- 提供:
- インテル株式会社
2022年9月13日 06:00
「インテル vPro プラットフォーム」を利用するには、vProを搭載したPCが必要。その上で、管理者などがAMTのプロビジョニング(初期設定)を行うことになる。
今回は読者の方からプロビジョニングを行ったPCを修理に出した場合についての問い合わせがあった。手元に戻ってきたPCでそのまま遠隔操作などが可能かどうかを知りたいとのことなので、インテル vPro プラットフォームのすべてを知り尽くした“匠”こと牧真一郎氏に、その方法を聞いてみた。
なお、本連載では「匠に聞いてみたい」質問を随時募集中。vProに関する疑問・質問などがあれば、記事末尾のフォームからぜひ投稿してほしい。また、既に投稿いただいた質問は、順次回答していくので、お待ちいただければ幸いだ。
【追記】今期のvPro導入困りごとアンケートの受け付けは終了しました。
今回の質問:「PCを修理に出した場合、vProはそのまま使えますか? 再度設定する必要がありますか?」
――今回はPCを修理に出した場合についての問い合わせです。メーカーが修理対応をすることで、vProが使えなくなることはあるのでしょうか?
牧氏:今回の質問にあった「そのまま使えるか?」というのは、「AMT(Active Management Technology)の再設定が必要か?」ということかと思いますが、基本的には修理後には設定をやり直すことになるでしょう。少なくとも設定が初期化されていないかの確認は必須です。
――それは、PCのどのような箇所の修理においても、AMTの設定が初期化される可能性があるということでしょうか?
牧氏:AMTの設定はSSDなどのストレージではなく、マザーボード上の不揮発性メモリーに保持されています。このため、修理によってマザーボードが交換されると、修理に出す前に行ったAMTの設定は残っていません。
一方、液晶パネルやヒンジ、キーボード、ファンのような部品単位の修理・交換が行われた場合は、AMTの設定が保持されている可能性があります。とはいえ、メーカー修理では部品交換後の動作確認のため、OSやUEFI(BIOS)の設定などを工場出荷時の状態に初期化することも多いようです。
このため、修理した箇所に関わらず、メーカー修理から戻ってきたPCについては、UEFIの設定画面などを開いて、「AMTが有効になっているか」、「WebUI画面にアクセスできるか」などを確認した方がよいでしょう。その上で、必要があれば改めてプロビジョニングを行ってください。
――なるほど。では、OSを再インストールした場合はどうでしょうか?
牧氏:OSの再インストールだけであれば、既存のAMTの設定をそのまま使い続けられる場合が多いです。ただ、管理アプリケーションによっては、エージェントによるAMTのプロビジョニングが必要なことがあります。
また、TLS通信やActiveDirectoryと認証の連携、IEEE802.1Xによる機器認証など、AMTにおいて証明書を使った運用をしている場合には、再設定を行った方が無用なトラブルを回避できます。その場合は一度、AMTの設定を初期化してから、再度設定を行ってください。
匠への質問、募集中!
……さて、今回はメーカー修理を行ったPCの扱いについて教えてもらったが、vProは非常に多機能かつ奥深い。これまでの記事や活用事例を見て、「これはどうやるんだろう?」あるいは「できると思うのに、何故かうまくいかない」と思うことも多いと思う。
当連載は、そうした疑問を随時、匠にお伺いし、みなさまの疑問解消に役立てていきたい。疑問点がもしあれば、是非、以下のフォームから質問を送ってみてほしい。
【追記】今期のvPro導入困りごとアンケートの受け付けは終了しました。
・いただきました質問につきまして、質問者やその企業を特定できないよう編集の上、匠の回答とあわせて誌面掲載させていただく可能性がございます。
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