みんなの在宅ワーク

第44回:小島千絵(デジタルハリウッド株式会社)の在宅ワークスタイル

「どこにいても分かりやすく、楽しく!」を実現するためのSlack活用法

 はじめまして。デジタルハリウッド株式会社の小島千絵と申します。

 私の職場は27年に渡り、さまざまなかたちでクリエイター養成をしている教育機関です。新型コロナウイルス感染症の拡大で、学校もかなりの変革を求められました。オンライン授業を迫られ、学習効果や学校に求められていることは何かに改めて向き合っています。

 そんな授業での悩みはわれわれ社員にとっても同じ悩みとなり、だからこそ、日々の業務でもざまざまなことを試してみるプロトタイプな日々を送っています。

 今回はそうした在宅ワークで難しいと感じ、日々工夫しているコミュニケーションについて紹介ます。

家では景色の良いカウンター席でいつも仕事をしています

Slackは「気軽なチャンネル作成」で情報を整理

 弊社は社内のやり取りは数年前からSlackを使っています。以前はメールベースでのやり取りだったので、慣れるまではチャンネル迷子や、気軽なコミュニケ―ションをうまく使いこなせないなんてこともありましたが、慣れてしまえばとても楽ですね。コロナ感染対策で在宅ワークの方も多くなり、Slackに切り替えていて本当に良かったと思っています。

 在宅ワークで便利に感じているのが、気軽に作成できるチャンネル機能です。チャンネルとは、異なるチームやトピックごとに情報を整理するための部屋のようなものです。

 隣の席で仕事をしていれば「これは私がやるからこっちをよろしく!」と声を掛ければいいだけなのですが、離れているとそうはいきません。チームで動いている私たちは、お客様対応を誰がやるかも臨機応変に動きます。

 そこで、「宣言をするだけ」のチャンネルを作り、「A様の対応します!」と報告し合うことで、重なってしまうことを防いでいます。チャンネルを分けることでほかの話と混ざることなく確認できるので宣言部屋、便利です。

「今PCの前にいるかどうか」をステータスで管理、Slack通話で直接の会話も

 Slackでは、今オンラインであることを表すマークが表示されます。リモートワークでは今PCの前にいるかどうかが分かりにくいため、話し掛けたいときの気軽な確認に便利。

ステータスのこまめな管理が重要

 また、在宅ワークだと仕事とプライベートの境界線が曖昧になってしまうことを防ぐためにも、仕事をしない時間はオフラインにし、自分へのプッシュ機能も切っておくことで、ダラダラ仕事も防ぎたいところです。

 案外使っているのがSlackの電話機能。チャットで気軽に伝言もできますが、直接話したいというときはどこにいても気軽に電話することができて便利です。プライベートの電話番号を知らなくても電話できるのもよいですし、音質も問題ないと感じています。

顔が見えないからこそ遊び心を

 Slackで気に入っている機能にスタンプがあります。「読んだよ!」と知らせる、反対か賛成か、対応中か対応済みか、マーク1つで伝えることが便利ですよね。絵文字は自分で作成したものを追加することができるので、好きに使っています。

 私のお気に入りは、先輩がひとりひとりの名前で作ってくれたスタンプ。やはり名前というのは、今はやりの言葉で言えば心理的安全性が高まる仕組みだと思いました。しかも、単なる名前ではなく、その人を表していそうなワードが組み合わされています。ちなみに私は「マカロン千絵」スタンプです。理由はマカロン食べてそうだからだそうですが、別にそんなに食べていないです(笑)。

 業務日報には今日のひとことを入れ、仕事と関係ないことも自由に書いています。私も好きなアニメについて語っています。雑談代わりですね。

業務日誌は雑談交じり

チャットやブレイクアウトルームで密なコミュニケーション

 Slackでの日ごろのコミュニケーションに加えて、会議はZoomを使っています。全国展開している弊社ではコロナになる前からよく使用していたので、こちらを使ったコミュニケーション方法も紹介します。

Zoomの背景はいろいろなものを使っていますが、社内会議では、あえての会議室の背景を使って、会社にいる風に見せる遊び心を

 オンラインだろうとオフラインだろうと、ただ聞いているだけの会議はつまらないもの。とにかく参加してもらうことが大切です。

 さまざまな方とZoomを使って話しますが、案外みなさんおとなしく聞いていることが多い印象です。音が重なって質問をしづらいので黙っていることも多いですが、浮かんだ瞬間にチャットに質問を投げ掛ける、感想を伝える、といった方法でチャットを盛り上げて使うと、参加意識も高まります。チャットの履歴はあとでダウンロードできるので、メモ代わりにもオススメです。

 10人以上での会議などでは意見交換もしづらいので、よく3~4人に部屋を分ける「ブレイクアウトルーム」機能を使っています。東京だろうが大阪だろうが、場所関係なくグループワークができるようになりました。遠方の人こそ、以前よりコミュニケーションを密にとれるようになった気すらします。報告、意見交換、報告、意見交換……と挟みながら使うことで、会議の密度が上がるのでオススメです!

小島千絵の在宅ワーク環境
  • メインPC:DELLのノートパソコン
  • ディスプレイ:2画面
  • キーボード:パソコンのキーボード
  • マウス/トラックボール/トラックパッド:ワイヤレスマウス
  • カメラ:DELLノートパソコンの内蔵カメラ
  • マイク/ヘッドフォン/スピーカー:内蔵マイク/内蔵スピーカー
  • ビデオ会議サービス:Zoom
  • 机:リビングテーブル
  • 椅子:リビングの椅子
  • その他小物:紅茶、チョコレート

小島 千絵

デジタルハリウッド株式会社にて現在は社会人向けのクリエイティブ教育に従事。13年にわたる学校運営業では、広報的な観点での募集業務からマーケティング、スクール運営まで仕事の幅は多岐にわたる。業務経験からイベントレポートやインタビュー記事の執筆が得意で、ライターとしても活動中。個人Twitterは@chiekojima