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「ぜーんぶ後払い」で本当に大丈夫? デビット&プリペイド電子マネーで安心決済
2015年1月9日 06:00
ネットショッピングで定番の決済手段と言えばクレジットカード。番号や氏名を入力するだけで支払い手続きができて便利だが、使いすぎの心配があったり、未成年者は使えないなどの制限もある。
そんな中、電子マネーに代表される前払い式の決済手法がここ数年で一気に充実してきた。特に目立つのは、クレジットカードとほぼ同じ使用感ながら、銀行の預金残高、あるいはチャージした金額の範囲でだけ使えるタイプのものだ。どんな仕組みなのか、詳しく見ていこう。
汎用性抜群! クレジットカード感覚で使える“デビット”
最初にご紹介するのは“デビット”と呼ばれる支払い手段だ。このサービスは基本的に銀行口座と結び付いており、申し込み後には16桁の番号が刻印された専用カードが届く。見た目はほぼクレジットカードそのまま。店頭では、このカードを店員に見せて「カード払い」をお願いすればOK。ネット通販なら、クレジットカード支払いと同じ手順で決済を完了させられる。ちなみに、デビットとは簿記用語の「借方」のことで、クレジットを意味する「貸方」の対義語にあたる。
クレジットカードとの違いは、決済金額が口座から即座に差し引かれる点。残高を超えた買い物はそもそもできない。決済手数料は基本的に無料。ただし、年会費や海外利用時手数料などの設定はある。
なお、デビットは一部のクレジットカード加盟店で利用できないケースがある。ガソリンスタンド、プロバイダー料金のように毎月支払うもの、電子マネーへのチャージなどで使えない場合が多いようだ。詳しくは、各サービスのサポートサイトなどで確認してほしい。
三菱東京UFJ-VISAデビット
http://www.bk.mufg.jp/tsukau/visadebit/
Visaカード加盟店で利用できるデビットサービス。申し込みにあたっては、三菱東京UFJ銀行の口座開設が必須となっており、決済金もその口座から引き落とされる方式。利用額の0.2%がキャッシュバックされる特典もある。カード年会費は初年度無料。2年目以降は1080円(税込)だが、年間10万円以上利用すれば翌年度無料となる。
りそなVisaデビットカード
http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/kojin/service/hiraku/visa_debit/
りそな銀行が発行し、Visaカード加盟店で利用可能。同銀行に預金してある残高の範囲内で決済できる。年会費は540円(税込)。専用カードはキャッシュカードとの一体型。1枚のカードで、りそな銀行のキャッシュカードとしても、Visaデビットのカードとしても使える。JALのマイレージが貯まるバージョンもあり。
スルガ銀行 Visaデビット
http://www.surugabank.co.jp/visa_debit/
入会金・年会費ともに無料のVisaデビット。申し込みにあたってはスルガ銀行の普通預金口座が必要で、決済金の引き落としにも使う。発行カードはキャッシュカードとしても使える一体型。年間利用額の0.2%が翌年1月にキャッシュバックされる特典も。
あおぞらキャッシュカード・プラス
http://www.aozorabank.co.jp/kojin/products/use/cashcard_plus/
あおぞら銀行が発行。通常のキャッシュカードと一体化された専用カードで使える。年会費無料。利用額の0.25%が年2回に分けてキャッシュバックされるほか、新規カード発行者向け特典を多数用意している。
ジャパンネット銀行 Visaデビット
http://www.japannetbank.co.jp/service/payment/cardless/
ネット専業銀行の多くが、Visa加盟店対応のデビットカードを発行中。ジャパンネット銀行では専用カードの用意に加え、ネット決済用にカード番号だけを発行するサービスも行っている。年会費無料。「キャッシュバックモール」で買い物した場合は、決済額の1%がキャッシュバックされる。
楽天銀行デビットカード
http://www.rakuten-bank.co.jp/card/debit/
楽天銀行発行のVisaデビットカードだが、他行口座を決済金の引き落としに指定できるのが特徴。年会費は通常カードが1029円、ゴールドカードが3086円(ともに税込)。ゴールドカードの方が付帯保険が充実しており、ポイント還元率も高い(1000円あたり5ポイントを付与)。
イオンデビットカード
http://www.aeon.co.jp/sp_aeoncard/apply/lineup/aeondebit.html
イオン銀行の普通預金口座から決済金額を即時引落としするデビットサービス。Visa加盟店での決済に利用できる。年会費は無料。イオン系列スーパー店頭で「感謝デー」5%割引を受けられる特典も。
Visaデビット
http://www.visa-news.jp/debit/
ここまで見てきたデビットサービスは、いずれも国際決済事業者であるVisaとの提携によって実現している。まだ耳馴染みの薄いサービスでもあるので、「とりあえず予備知識を身に付けたい」という人は、こちらのページのQ&Aなどを覗くといいだろう。
JCBデビット
http://www.jcb.jp/products/jcbdebit/
先行するVisaデビットに対し、JCBが2014年秋から本格スタートさせたサービス。当然、JCB加盟店で利用できる。現在は、千葉銀行と大垣共立銀行の2行が取り扱っている。利用額に応じたポイントサービスなどもある。
銀行口座すら不要! プリペイドカード
デビットは原則的に銀行口座と連動している。対して、銀行口座とはまた異なる独自口座にチャージした分だけ決済できるサービスもある。名称は一定していないが、おおむね“プリペイドカード”と呼ばれる(テレホンカードやQUOカードとの区別が若干紛らわしいが……)。
本項で取りあげるプリペイドカードは、1つのカードに対し何回でもチャージでき、なおかつVisaやMasterといったクレジットカードの加盟店で使えるものをまとめたが、その中でも専用カードを発行する・しないで分類される。
物理カード発行型
WebMoney Card
http://www.webmoney.jp/masterwm/
KDDIの100%子会社であるウェブマネーによるサービス。MasterCard加盟店で使える専用カードが発行される。年会費無料、カード発送手数料は終了時期未定のキャンペーンによって無料扱い(通常100~650円)。残高を「WebMoneyプリペイド番号」でチャージする場合は4%の手数料がかかる。
au WALLET
https://wallet.auone.jp/
au携帯電話の加入者で、かつ「au ID」取得後に申し込める。こちらもMasterCard加盟店での利用が可能。利用額200円あたり1ポイントの「WALLET ポイント」が貯まるが、これはau携帯電話利用料金に対して貯まるポイントと同種。
JCBプレモカード
https://www.jcb.co.jp/life/jcb_premo/
JCB加盟店で使えるプリペイドカード。コンビニのローソン店頭もしくはネット通販で専用カードを購入し、有効化作業を行うと使えるようになる。クレジットカードでチャージする場合にはJCBカードが必須。ただし、コンビニ店頭ないし銀行振り込みでのチャージも可能。
ココカラクラブカード
http://www.cocokarafine.co.jp/healthcare/club/
全国展開のドラッグストア「ココカラファイン」で使える会員カード。購入金額に応じたポイントが貯まるだけでなく、Visa加盟店で使えるプリペイド機能を備える。店頭備え付けの申込書に記入すれば、カードは即時発行。チャージ方法はストア店頭、銀行振り込み、クレジットカードの3種類。年会費無料。海外利用時については決済手数料4%がかかる。
テイツーカード
http://www.furu1.net/point-card.html
http://cardflex.co.jp/taytwo/
中古書店チェーン「古本市場」系列が店頭発行しているポイントカード。その一形態が、Visaプリペイド機能を備えた「テイツーカード」だ。グループ店舗の店頭レジや銀行振り込みでチャージできる。年会費無料。ただし、年間2万円以上利用しなかった場合、年額1000円(税込)の口座維持手数料がかかる。
カードレス型
三井住友VISAプリペイド
http://www.smbc-card.com/prepaid/brand/
Visa加盟店で利用できるプリペイドサービス。物理的なカードは発行されず、ネットで手続きを行うとカード番号だけ取得できる。このため、小売店の店頭では使えず、ネット決済専用となる。カードの購入や再チャージのたびに、220円(税込)の手数料がかかる。
Vプリカ
http://vpc.lifecard.co.jp/
ライフカードによるカード非発行型プリペイドサービス。上記の三井住友VISAプリペイド同様、Visa加盟のオンライン店舗にて利用できる。500円から3万円まで、購入可能金種9種があらかじめ用意されており、手数料があらかじめ含まれている。例えば5000円分利用したい場合は、5200円を支払う。また、3カ月間未利用が続くと、休眠カード維持費が月あたり125円(税込)かかる。
e-さいふ
https://www.mun-prepaid.com/
三菱UFJニコスによるVisaプリペイドサービス。アカウントを開設し、コンビニ店頭などで購入したカードを使い、チャージする方式。チャージには5000円あたり200~300円程度の手数料がかかる。
ドコモ口座 Visaプリペイド
http://docomokouza.jp/detail/visa_howto.html
「ドコモ口座」とは、NTTドコモの携帯電話加入者が利用できる決済サービス。個人間送金機能も含め、銀行口座と似た感覚で使える。このサービスメニューの1つに「Visaプリペイド」がある。「ワンタイムプラン」契約時は、10日間有効のワンタイム番号を1度発行するごとに108円(税込)の手数料がかかる。利用可能額はドコモ口座の残高に依拠する。
MasterCardねっと
http://www.nttsmarttrade.co.jp/mastercardnet/
オンライン決済専用電子マネー「ちょコムeマネー」などを発行するNTTスマートトレードのサービス。その名の通り、MasterCard加盟店で使える。カードは非発行。「ちょこむ貯金箱」タイプのアカウントであれば、何度でも再チャージでき、チャージ手数料も無料。
バニラVisaオンライン
http://vanilla-online.jp/
SBIカードが発行。Visa加盟店で使える。5290円・1万490円・2万890円の3種類のカードが店頭で販売されており、それぞれ5000円・1万円・2万円分使える。完全使い切りのため、再チャージできないが、ここでは例外的に取り上げた(残高の合算は可能)。
まだまだある! プリペイド決済&電子マネーいろいろ
プリペイド式の電子決済サービスは、ここまで紹介してきたもの以外にも多数ある。VisaやMasterCard系のデビットなどと比べ、さすがに汎用性は落ちるが、アカウント登録不要で使えるなどのメリットもある。もはや定番とも言える非接触型電子マネーとあわせて、まとめて紹介していこう。
WebMoney
http://www.webmoney.jp/
前述の「WebMoney Card」とは異なる別サービス。コンビニなどでカードを買い、記載されている番号をWebMoney対応の通販・電子コンテンツ販売サイトなどで入力すると、プリペイドしてある金額分だけ物品を購入できる。なお、WebMoneyの購入だけであれば個人情報登録は不要。
ビットキャッシュ
http://bitcash.jp/
ネット決済専用のプリペイド型電子マネー。ビットキャッシュ対応の通販サイトやオンラインゲームなどで利用できる。ビットキャッシュはコンビニの店頭端末などから購入できる。
NET CASH
http://net-cash.jp/
NTTグループの企業が発行するプリペイド型電子マネー。購入にあたって、事前登録や個人情報入力は不要。コンビニの店頭端末などから直接購入できる。割引制度により、2000円分のバリューを1990円で購入可能。
C-CHECK
http://c-check.ne.jp/
オンラインゲームの利用料や電子コンテンツなどの支払いに利用可能なプリペイド電子マネー。WebMoneyやNET CASH同様、C-CHECK対応サイトでのみ使える。コンビニ店頭端末などから購入可能。
LINE Pay
http://line.me/ja/pay
無料メッセージ・通話アプリ「LINE」と密接に連動した決済サービス。アカウント形態は「LINE Cash」「LINE Money」の2種類あり、本人確認手続きを行えば現状でも個人間送金などが行える。加盟店での支払いは今後充実させていくという。チャージ手段は銀行振り込みやコンビニ支払いなど。
Amazonギフト券
http://www.amazon.co.jp/gp/gc
最大手通販サイト「Amazon.co.jp」で使える。名前こそギフト券で、当然別サイトでも使えないが、買った本人が自分のアカウントに充当することも可能。これにより、前払いでAmazon.co.jpの物品を購入できる。ギフト券は主にコンビニで販売中。
ペイジー
http://www.pay-easy.jp/
電話料金をはじめとした各種公共料金、税金などの支払いに利用できるサービス。一般的な通販サイトでの支払いに使われるケースもある。「Pay-easyマーク」が付いた請求書・納付書を手元に用意する、あるいは、専用の請求番号を把握しておき、対応するネットバンキングサービスで入力して支払う。
楽天Edy
http://www.rakuten-edy.co.jp/
非接触型電子マネーの代表格。コンビニやマクドナルドで利用できる。おサイフケータイ版Edy、あるいは単体カード型EdyとPC用リーダーをセットで使えば、ネット通販サイトの決済にも利用できる。ただし、Edy対応サイトであることが前提。
楽天Edyオンライン
http://www.rakuten-edy.co.jp/howto/rpp/
http://checkout.rakuten.co.jp/
おサイフケータイ版楽天Edyにチャージした金額を、楽天市場の会員アカウントへ移動できる。この残高は「楽天ID決済」で利用可能なため、結果としてプリペイド決済もOK。
Suica
http://www.jreast.co.jp/suica/
JR東日本が発行する多目的ICカードサービス。切符・定期代わりだけでなく、改札内外の一般店舗における決済にも使える。また、ネット決済対応により、例えばAmazon.co.jpでも利用可能。
nanaco
https://www.nanaco-net.jp/
セブン-イレブンなど、セブン&アイグループ系列各店で利用可能な非接触型電子マネー。基本的には店頭決済専用。単体カード版に加え、おサイフケータイ版もある。
WAON
http://www.waon.net/
イオングループの非接触型電子マネー。グループ外では、牛丼の吉野家で使えることで有名。nanaco同様、基本的には店頭決済専用。
Tマネー
http://tsite.jp/pc/r/tmoney/
共通ポイント制度でおなじみの「Tカード」をそのまま使った電子マネー。ただし、サービス開始間もないということもあり、現時点の利用可能店舗はツタヤとドラッグユタカのみ。チャージもこれらの店舗で行う。
J-Debit
http://www.debitcard.gr.jp/
一般的な銀行キャッシュカードを使って、そのまま店頭決済・即時引き落としできるサービス。J-Debit対応レジを備え付けた店舗でしか使えず、暗証番号を入力する必要もあるが、利便性は意外と高い。一方で、ネット決済にはほとんど利用できない。
ペイパル(PayPal)
https://www.paypal.jp/
米国で普及しているオンライン決済サービス。日本国内においては、アカウントに対してクレジットカードの紐付けが現状で必須となるため、プリペイド決済手段とは言えない。しかし、リアル店舗での決済にペイパルのアカウントが使える「チェックイン支払い」などの制度もあるため、今後の動きには注目したいところだ。
Apple Pay(英文)
https://www.apple.com/apple-pay/
NFC機能を内蔵したiPhone 6などで利用可能な決済サービス。ただし日本では未展開。利用にあたっては、既存のクレジットカードないしデビットカードを紐付ける必要があるという。原理的には、プリペイド決済への応用も可能と思われるが、果たして……?