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「一太郎2017」は自分好みのUIをウィザード形式で実現、小説用の文章校正機能も、2月3日発売

 株式会社ジャストシステムは1日、日本語ワープロソフト「一太郎2017」を発表した。2017年2月3日に発売する。希望小売価格は2万円。グラフィックソフト「花子2017」などを同梱した「一太郎2017 プレミアム」が2万5000円、「一太郎2017 スーパープレミアム」が3万8000円(価格はいずれも税込)。対応OSはWindows 10/8.1/8/7。新バージョンの一太郎2017は、「一太郎オーダーメイド」というユーザーインターフェースのカスタマイズ機能を搭載したのが特徴。

 起動画面に表示される「かんたんオーダー」の中から、絵や写真などを駆使しした文書を作成できる「使いこなし」、機能を絞り込み、広い画面で利用できる「シンプル」、小説などの執筆効率をアップさせる「もの書き」の3つのいずれかを選んで利用できるほか、ウィザード形式の設問に答えていくことで、自分好みのUIを設定できる「こだわり」のメニューが用意された。

 こだわりオーダーのウィザードでは、マルチディスプレイ環境かどうか、利き手や視力、デザインの好みなどにより、そのユーザーに適したインターフェースで一太郎を利用できる。

 ジャストシステムCPS事業部開発部の吉住康弘氏によれば、一太郎では、さまざまな職種において、さまざまな種類の文書が作成されているという。その機能強化を行うにあたっては、ユーザーの声や利用シーンの調査分析が欠かせないという。同社では、ブログやSNSなどからできる限り声を拾い、ユーザーの作業環境を見せてもらって直接話を聞いたりしながら、アンケートだけでは取れない気付きを得ているという。

 「同じ文書を作る行為も、目的や用途で使いやすさはさまざまで、使い勝手は満足度に大きく影響する」とした上で、「新機能は大切だが、すでにあるポテンシャル含め、用途に応じて最適な形を提供することが今回のテーマだった」とした。

 このほか、文書内の一部分に利用できるフレームテンプレートを8カテゴリー200点から利用できる「きまるフレーム」の機能も追加された。この機能を利用すれば、イベント告知であれば日時や場所、お店であればアクセスや電話番号といった重要な情報を目立たせた上、かつメリハリのあるデザインの見やすく伝わる文書を、デザインのプロではない一般の人でも簡単に作成できるとのことだ。

 また、文書校正の精度も従来から向上した。新しい名称や用語への対応はもちろん、「いぬき言葉」などのくだけた表現チェックが新たに追加されたほか、重ね言葉の指摘も強化されている。

 さらに、プロの作家ではないアマチュアの物書き向けに、3点リーダーは偶数個で用い、感嘆符の後は1文字空けるといった小説の作法に即して約物をチェックする小説用の文章校正機能も追加された。

 このほか、上位版の一太郎2017 プレミアムには、極太明朝の「マティスEB」や「筑紫書体」など、フォントワークスの10書体を収録。音声読み上げソフト「詠太7」では、クリップボードのテキストを即座に読み上げる機能を新たに搭載した。

 また、ドローソフト「花子 2017」では、表計算ソフトから都道府県別データを取り込み、各県別に色分けした日本の統計地図が簡単に作成できる機能を新たに搭載。さらに、花子の図形や部品を活用したインパクトの高い一太郎テンプレート30点も収録する。このほか、5つの電子辞書や、メールソフト「Shuriken 2016」なども、従来から引き続き収録される。

 一太郎2017 スーパープレミアムには、新しいカラーを採用したロジクールとのコラボレーションマウス「深紅(Deep Red)エディション」や、基本的な使い方から高度な技まで網羅的に収録し、開発者が監修したガイドブック「花子でとことん一太郎」が同梱される。

 マウスには、一太郎の起動やコピー、ペースト、カットなどがホイールの操作で利用できる一太郎限定機能を搭載するほか、レーザーセンサーを採用し、ロジクール製マウスではおなじみの高速ホイールも利用可能となっている。

 一太郎2017 スーパープレミアムの収録ソフトは、一太郎2017 プレミアムのタイトルに加え、PDF作成・編集ソフト「JUST PDF 3」、表計算ソフト「JUST Calc 3/R.2」、プレゼンテーションソフト「JUST Focus 3/R.2」、フォトレタッチソフト「Zoner Photo Studio 10 HOME J」を引き続き収録する。

 ジャストシステムでは、一太郎 2017の発売を記念し、オンラインショッピングサイト「Just MyShop」限定で、「一太郎」のロゴをプリントし、ブランドカラーの赤を本体色に採用したキーボード一体型PC「keyboard PC Limited Edition」(2万6784円)と、スティック型PC「ECS MULTI-MOUNT PC Limited Edition」(2万1384円)の予約を開始する。(価格はいずれも税込)。いずれも500台限定モデル。一太郎やATOKは同梱されないが、既存ユーザー向けには優待価格で販売するほか、一太郎2017各エディションとのセットでも販売される。

 keyboard PC Limited Editionは、本体サイズが321.46×115×26.6mm(幅×奥行×高さ)、重量は560g。4MBメモリと6時間駆動の6000mAhバッテリー、大型のトラックパッドを本体右側に搭載する点が特徴。CPUにはAtom X5 Z8300(1.44GHz)を採用し、32MBのeMMCストレージを搭載する。背面には、HDMI×1とDsub 15pinのディスプレイ出力に加え、いずれもフルサイズ(Type A)のUSB 3.0とUSB 2.0のポート、microSDカードスロット、100BAST-TXの有線LANポートを装備する。IEEE 802.11n/g/b対応の無線LANやBluetoothにも対応。OSはWindows 10 Homeを搭載する。

 ECS MULTI-MOUNT PC Limited Editionの本体は150×49.9×16.5mm(幅×奥行×高さ)のスティック形状で、重量は85g。本体には200万画素のカメラを搭載する。CPUにはAtom X5 Z8300(1.44GHz)を採用し、2MBメモリと32MBのeMMCストレージ、冷却用ファンを本体に内蔵する。無線LANはIEEE 802.11n/g/bに加え、802.11acにも対応。また、Bluetoothにも対応する。このほか、ディスプレイ出力用のHDMI×1や、いずれもフルサイズ(Type A)のUSB 3.0とUSB 2.0、給電用のmicroUSBの各ポートを装備する。OSはWindows 10 Home。製品には本体用ヒンジやフレキシブルHDMI延長ケーブル、USB to LAN変換ケーブルも付属する。