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【使いこなし編】第289回

標準機能で簡単にファイル転送! iPhoneとMac間で写真をバックアップする

 今回からは、Macを使ったスマートフォンのバックアップで、まずiPhoneのバックアップ方法を見ていこう。同じApple製のmacOSとiPhoneは相性が良く、手軽に無線で転送できる方法が用意されている。

 第275回第279回では、スマートフォンのデータをまるごとPCへバックアップする手法を実践した。続けて、第280回からは、スマートフォンの写真と動画を、ファイルとしてPCにコピーする方法を実践している。第283回からは、Windows PCで利用できる「スマートフォン連携」アプリを使うなどして、Windowsを使ってスマートフォンのバックアップを実践してきた。

Macを使ったスマートフォンのバックアップで、まずiPhoneのバックアップ方法を見ていこう。iPhoneとMacは、Wi-FiとBluetoothをオンにしておき、近くに置いておく

 本連載では、容量の大きい写真や動画は手動でPCへバックアップし、それ以外のデータをiPhoneの場合はiCloud、Andoridの場合はGoogleドライブといったクラウドサービスにバックアップする方法を紹介している。写真と動画の自動バックアップをオフにする手順は第254回で解説しており、この設定を行うことで、それぞれのクラウドサービスの無料分(もしくは最低限の課金)でほぼ収めることができるようになるはずだ。

 なお、iPhone全体のデータをmacOSでバックアップする方法は、第278回で実践しているので、そちらを参照してほしい。

 今回は、iOS 26.5のiPhone 16と、macOS Tahoe 26.5.1を使って実践している。また、iPhoneとMacは、Wi-FiとBluetoothをオンにしておき、近くに置いておく必要がある。

AirDropで手軽に写真をバックアップ

 まず、もっとも手軽な方法は、AirDropを使う方法だ。「写真」アプリで転送したい写真や動画を選択して、共有ボタンから「AirDrop」を選択し、送信先のMacを選べば転送される。この場合、HEICフォーマットの写真はそのまま、LivePhotosは静止画に変換され、「ダウンロード」フォルダに保存される。

 もし、転送先として表示されない場合、受信側のMacで設定の[一般]にある[AirDropおよび連携]で[すべての人]を選択して試してみてほしい。転送が終わったら、[すべての人]以外に設定し直しておこう。

「写真」アプリで転送したい写真を選択して共有ボタンをタップし、「AirDrop」をタップ
転送先のMacをタップすると転送が始まる
Mac側では自動的に「ダウンロード」フォルダに保存される。HEICの場合そのまま保存される
転送先として表示されない場合、受信側のMacで設定の[一般]にある[AirDropおよび連携]で[すべての人]を選択して試してみる

Handoffのユニバーサルクリップボードでバックアップ

 次に簡単なのは、コピー&ペーストで送る方法だ。iPhone側で「写真」アプリの共有アイコンでコピーを選択し、直後にMacのFinderでペーストするだけでファイルを転送できる。ペースト先はFinderでファイルにするだけでなく、メールやチャット、Wordなどのアプリなどに直接貼り付け挿入することもできる。

 これはHandoffのユニバーサルクリップボードという機能を使って実現している。利用にはiPhoneとMacで同じAppleアカウントでログインし、双方ともWi-FiとBluetoothをオンにしておく必要がある。Handoffは標準でオンになっているが、うまくいかない場合には、設定を確認するといいだろう。iPhoneは設定の[一般]ー[AirPlayと連携]で[Handoff]をオンに、Macではシステム設定の[一般]ー[AirPlayおよび連携]で[このMacとiCloud間でのHandoffを許可]がオンになっていればよい。

 ただし、HEIF(HEIC)の写真とLivePhotosは、ペーストするとJPEGに変換されるので注意してほしい。また、HEVCの動画はMOVに変換されるが動画として保存される。

「写真」アプリで転送したい写真を選択して共有ボタンをタップし、「AirDrop」をタップ
転送先のMacをタップすると転送が始まる
MacのFinderでペースト(Command+Vキー)すると、ペーストの進捗が表示される
ペーストされた。HEIFはJPEGに変換される

Macの「iPhoneミラーリング」アプリでバックアップ

 同じユニバーサルクリップボードを使うのだが、すべてMac側だけで完結させたい時に便利なのが、macOSに標準搭載されている「iPhoneミラーリング」アプリを利用する手法だ。これは、macOSから近くにあるiPhoneを操作可能にするもので、前回まで実践していたWindows 11の「スマートフォン連携」アプリに似ているが、さらに連携度は高く、iPhoneの画面をそのまま操作することもできる。

 先に説明したコピー&ペーストと同様で、HEIFの写真とLivePhotosは、ペーストするとJPEGに変換され、動画はMOVで保存される。すべてのMacで対応しているのではなく、Appleシリコン搭載またはApple T2セキュリティチップ搭載のMacで、macOS Sequoia 15以降がインストールされていること、さらにライブアクティビティ(Mac側でリアルタイム通知される機能)はmacOS Tahoe 26以降が必要になる。

 「iPhoneミラーリング」アプリは、初期状態からインストールされているので、まずは起動してセットアップする。接続時に一度iPhoneのロックを解除させる必要があり、その後はiPhoneはロックしたまま近くに置いておき、操作はすべてMac側で行う。iPhone側を操作すると、iPhoneミラーリング側は停止して操作ができなくなる。両方からシームレスに操作ができるのではないので注意してほしい。

「iPhoneミラーリング」アプリは、初期状態からインストールされているので、起動してセットアップする
初期セットアップ手順は省略する。途中でiPhone側でロックを解除する必要がある
Mac側でもTouch IDでログインする。この後、このMac側でのログインを自動化させるかを設定するので、好みで設定しよう。画面は省略する
iPhoneの画面がそのまま表示される。この時点でiPhone本体の画面は真っ暗になる。触れると警告がでるのでそのまま放置しておこう。iPhone本体側を操作すると、「iPhoneミラーリング」は切断され、再接続が必要になるので注意

 「iPhoneミラーリング」の操作画面から、MacのFinderやアプリのウィンドウにドラッグ&ドロップすることができる。「写真」アプリからドラッグ&ドロップすればよい。複数カットを選択しての転送も可能だ。この操作は、逆にMacからiPhoneに転送することもできる。ファイル転送だけではなく、テキストなどをiPhoneにペーストすることもできるので、iPhoneのアプリ操作が格段に楽になる。

「写真」アプリを表示させ、[選択]で複数カットを選択してみた。Finderにドラッグ&ドロップする
JPEGに変換されるが、Macに転送できた。「iPhoneミラーリング」でカーソル位置のボタンをクリックすると、ホーム画面に戻せる

今回の教訓(ポイント)

iPhoneとMacなら、AirDropなど手軽に無線で転送できる手法がいくつかある
コピペではHEIFの写真とLivePhotosはJPEGに変換されるので注意

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。