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【使いこなし編】第279回

クラウドの容量不足を解消! iPhoneの写真をWindows PCにバックアップする

 第275回から、スマートフォンのデータをPCへバックアップする手法を実践している。まずはiPhoneを対象に、Windows PCでは「Appleデバイス」アプリ、Macでは「Finder」を使ってバックアップを実践し、復元までの手順も紹介した。

 ここまでに実践した方法で作成したバックアップデータは、iPhoneを丸ごと復元するためのもので、中身を見てどのようなデータがあるか確認したり、一部のファイルだけを取り出したりはできない。今回は、別の方法として、iPhoneから写真と動画のファイルをコピーする方法を実践する。こうすれば、PCなどでも写真や動画を個々のファイルとして扱い、編集や印刷も自由に使える。

バックアップ前の事前準備

 今回は、この写真と動画のバックアップをWindows PCを使って実践してみる。この場合、Windows PCでバックアップしたファイルを操作できるため、編集や印刷が手軽にできることがメリットだ。まず、PCに接続する前に、iPhone側で転送時の設定を行っておく。

iPhoneの設定で一番下にスクロールし、[アプリ]を開く
一覧からも選択できるが、下の「アプリを検索」で「写真」と入力するとスムーズだ
表示された[写真]をタップする
「MacまたはPCに転送」の項目で、[元のフォーマットのまま]にチェックを移動させる

 この設定にすると、撮影時のフォーマットのまま転送されるようになる。保存フォーマットを変えていなければ、写真はHEICのままで転送される。Windows 11の22H2以降のバージョンでは標準でHEICがサポートされているので、多くの環境では特に問題ないはずだ。

 ここを[自動]にしておくと、転送時に写真はJPEGに変換されるのだが、処理に時間がかかるため転送エラーが発生しやすい。変換が必要であればPCに転送した後に変換するといいだろう。

バックアップを実行する

Windows PCとiPhoneをUSBケーブルで接続

 バックアップでは、これまでと同じように、Windows PCとiPhoneをUSBケーブルで接続する。Windows PCには、これまでの実践と同様に「Appleデバイス」アプリがインストールされていることが前提になっている。なお、「Appleデバイス」アプリ自体は、iPhoneの認識に利用するだけで、アプリ自体の機能は利用しない。初回の接続時は、iPhoneで[信賴]をタップしパスコードを入力する必要がある。

 iPhoneを認識すると、自動的にエクスプローラーでiPhoneの「Internal Storage(内蔵ディスク)」が表示され、これを開くと、月別+アルファベットのフォルダー名で写真が分類されている。少し前のiPhoneでは、「Internal Storage」直下に「DCIM」があり、さらに「100APPLE」などのフォルダーで分類されているケースもある。なお、これらのフォルダーは書き込み禁止になっているので、PCに保存した写真などのファイルを書き込むことはできない。

エクスプローラーでiPhoneの「Internal Storage(内蔵ディスク)」が表示される
月別+アルファベットでフォルダー分類されている

 必要な写真と動画だけを選んでコピーしてもいいのだが、バックアップが目的であれば、この月別フォルダー表示にて、[…]メニューで[すべてを選択]か、「Ctrl」+「A」キーを押しすべてのフォルダーを選択してPCにドラッグ&ドロップするとスムーズだ。

 実際に実行してみたところ、一度にコピーするフォルダー数が多いと途中で止まってしまうことがあった。この場合には少し面倒だが、一度にコピーするフォルダーの数を減らし、複数回に分けて実行すると確実にコピーできる。

iPhoneからPCに、ドラッグ&ドロップでコピー
フォルダー内には、画面のように写真と動画が保存されている

バックアップした写真と動画を確認する

 バックアップしたフォルダー内には写真と動画が保存されている。写真は「HEIC」、動画は「MOV」の拡張子で保存されており、LivePhotosは動画の「MOV」と静止画の「HEIC」の同名ファイル2つで構成されている。拡張子が表示されない環境の場合は、エクスプローラーの[表示]メニューから[表示]ー[ファイル名拡張子]にチェックを入れることで表示できる。

 これ以外にも、写真や動画と同名で「AAE」という拡張子のファイルが保存されていることがあるが、これは非破壊編集の履歴データだ。バックアップしたフォルダー内では、オリジナル写真(IMG_0000.HEIC)と編集後の写真(IMG_E0000.HEIC)、そしてAAEファイル(IMG_0000.AAE)の3種類のデータが保存されている。AAEファイルはWindows環境で使う機会がないのだが、iPhoneやMacの「写真」アプリで、編集結果を反映させるのに使われる。

 今回はエクスプローラーを使って直接バックアップしたが、Windowsの「フォト」アプリを使っても、iPhoneから写真と動画を取り込むことができる。次回は、「フォト」アプリを使う方法を実践する。

PCを使わないバックアップは「写真バックアップ」アプリがおすすめ

 ちなみに、PCを持っていなくても手軽に実行できるバックアップ方法として、第254回から、バッファローの「写真バックアップ」アプリを使って、外付けのSSDやHDDに写真と動画をバックアップする方法を実践している。必要に応じてこちらの方法も試してみてほしい。

スマートフォンに外付けSSDなど接続してバックアップするのもオススメ

今回の教訓(ポイント)

iPhoneをWindows PCに接続して写真と動画をバックアップできる
転送前にiPhoneで[元のフォーマットのまま]転送する設定をしておく

村上 俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、ウェブ媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。