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ミサワホームがリフォーム事業でIoT活用を提案、20万円で構築できるスマートホームや目覚ましカーテンなど各社製品・サービスをお披露目

 ミサワホーム株式会社は21日、IoT事業に取り組む各社の取り組みやモデルハウスを使ったIoT製品のデモ展示会を報道関係者向けに実施した。

センサーのデータをもとにした見守りサービスや空調管理システム

 ローム株式会社がIoT事業向けに展開するセンサーは、人の動作や太陽光を利用して発電し、無線通信を行う機能を備えているのが特徴だ。例えば、家の窓の開閉状態をセンサーで認識することで、鍵の閉め忘れがないか外出先から確認できるサービスや、離床センサーや着座センサーなどを組み合わせた高齢者向けの見守りサービスなどを展開できる。

ロームの展開する電池レスセンサー
開閉センサー

 これら各種センサーは対象者がイベントを起こしたときのみの通知に限られており、見守りサービスにおいては対象者がリアルタイムでどういった動作を行っているか把握できない面もある。この場合、赤外線イメージセンサーを用いてシルエットイメージを捉えることにより、プライバシーを考慮しながら、対象者の体温を測定するヘルスケア的な使い方もできるという。

赤外線イメージセンサーは部屋や対象物の温度状況を非接触で把握できる。例えば、人感センサーとして応用し、エアコンを制御するといった使い方もできる

 NetLED株式会社、株式会社Sassor、ぷらっとホーム株式会社では3社それぞれの製品を連携させたスマートホームの実現を提案する。例えば、温度・湿度、照度、騒音、人感機能を備える環境センサーで収集したデータをIoTゲートウェイを介してクラウドと連携させ、スマートフォンやPCでデータを閲覧できる。また、取得したデータをもとに照明を制御したり、CO2やPM2.5の情報を受け取って、空気洗浄機を稼働させるシステムを構築できる。

約20万円程度でスマートホームを構築できるという

スマホアプリで照明の発色やカーテンの開閉を制御できる後付けタイプのIoTデバイス

 展示場では、Yahoo! JAPANが提供するクラウドサービス「myThings」と連携した照明機器「Philips Hue」や、スマートフォンアプリでカーテンの開閉を制御する目覚ましカーテン「mornin'」などのIoTデバイスが展示されていた。

 Philips Hueは、1600万色以上の色をスマートフォン/タブレット端末から制御できるLED機器。「Hueブリッジ」を介すことで、最大50個のライトを一括で管理することができる。

 Apple HomeKitにも対応しているため、Siriでの音声コントロールにも対応。また、APIが公開されているため、600種類以上のサードパーティ製アプリが公開されている。

 新たにmyThingsと連携し、「Yahoo!天気」など50個のチャンネルと組み合わせることで、天気に応じて照明の色を変えたり、自宅に近づいたタイミングで照明をつけるといった使い方もできるようになった。

電球タイプやテープライト状のリボンなどをラインアップ
スマートフォンアプリから発色・発光パターンを変更できる
すでに600種類以上のサードパーティ製アプリが公開されている

 mornin'はiOS/Android専用アプリを通じてカーテンの開閉を制御できる。あらかじめ設定した時間、曜日に作動させることが可能で、1台のスマートフォンで最大4台をBluetooth経由で制御できる。なお、本体は単三乾電池×3で約5カ月動作する。

工具は不要でカーテンレールに取り付けるだけで設置できる
カーテンのプリーツ部分の裏側に隠れるようになっているため、普段は目立たない

 そのほか、木材調のデジタルサイネージ「mui」の試作品が展示されていた。天気、時刻、テキストデータの表示や空調のコントロールを行えるもので、一般家庭だけでなくホテルなどビジネス向けの導入も検討しているという。

 mui本体からボイスメールを送る機能も備えており、フロント側からはテキストメッセージで返答するといった利用が可能だという。また、内蔵されたセンサーで客の入退室状況を判断して、ルームメイクのタイミングを把握するといった活用方法もできるという。

製品表面は木目調になっており、家の中にも自然となじむようなデザインになっているという
表面は静電容量式のタッチパネルを採用

 mornin'やmuiは将来的にmyThingsと連携させ、天気や時間などに応じて機器を制御するといった使い方も想定しているそうだ。