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光回線の撤去費を3社に聞いてみた:NTT東西は無料、NUROとケイ・オプティは1万円据え置きで残置も可
2018年3月19日 19:39
KDDIの光ファイバーインターネット接続サービス「auひかり ホーム」を解約した際の引き込み回線の取り扱いの改定について一部で話題となり、先週にはITmediaで記事化もされたが、他社のサービスではどうなっているのだろうか? 「フレッツ 光ネクスト」のNTT東西、「NURO」(ソニーネットワークコミュニケーションズ)、「eo光」を提供する関西の電力系通信事業者であるケイ・オプティコムの3社に確認してみた。
KDDIが2月8日に発表した改定では、「auひかり ホーム」について、解約後に光ファイバー引き込み設備をそのまま残す“残置”が選択ができないようになり、撤去工事が必須化された。また、その工事費用も、それまでの1万円から2万8800円へ値上げされる。ただし、改定の対象は3月1日以降に「auひかり ホーム10ギガ/ホーム5ギガ/ホーム」の新規申し込みを行ったユーザーと、既存の「auひかり ホーム」を「auひかり ホーム10ギガ/ホーム5ギガ」に変更したユーザーとなる。
これに対して、NTT東西、NURO、ケイ・オプティコムの3社ともに、サービスの解約時、光回線の引き込み線設備をそのまま残す“残置”を選ぶことができ、その場合には費用は掛からない。ただし、宅内に設置された回線終端装置だけは回収され、その送料についてケイ・オプティコムではユーザー負担になるとしている。なお、ケイ・オプティコムによれば、集合住宅の場合は基本的には“残置”となるという。
一方、光回線の引き込み線などをすべて撤去する選択をした場合でも、NTT東西では費用は特に不要とのことだ。NUROでは各サービスともに1万円(税別)、ケイ・オプティコムでは、ホームタイプの場合で1万800円(税込)の撤去費用が掛かるという。
「ITmedia NEWS」の3月14日付記事によれば、KDDIでは、残置した場合には保守管理費用が掛かることを撤去工事を必須とした理由に挙げているが、NUROとケイ・オプティコムではこの点については「非公開」として回答いただけなかった。
残置されたままの設備は、「撤去工事が有償ということもあってか、増えている」(NURO広報)という。ケイ・オプティコムでも微増とした上で、残置を選択することで再加入し易いとのメリットもあるとした。なお、撤去工事が無料で行えるNTT東西でも、残置設備は増加傾向としており、その理由として「光サービスの再開通時にスムーズに開通が可能となる」ことを挙げている。
今回話題になった解約後の引き込み回線については、その取り扱いや撤去工事費用についてはあまり考慮しない人も多いと思われる。加入する光ファイバー回線サービスを選ぶときは、初期費用や設置工事費、退会時の“解約金”とあわせて、“撤去費”についても確認しておいた方がいいだろう。