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テレワークに適した部屋や通信環境は? レノボ・ジャパンが「テレワーク環境ガイド」無償公開

「テレワーク環境ガイド」

 レノボ・ジャパン合同会社は、テレワークを効率よく行うための指針を示した「テレワーク環境ガイド」を無償公開した。同社サイトからPDFでダウンロードできる。ネットワークの速度に不満を感じている人やヘッドセットやセカンドディスプレイの購入を検討している人、テレワークの環境を提供する企業のIT担当者をターゲットにしており、「テレワークを行う部屋」「通信環境」「通話環境」「ノートPC」「ディスプレイ」についての5つの章にまとめられている。

 テレワークを行う部屋は、室内の明るさやディスプレイに反射する光を防ぐことを考慮したカーテン、容易に移動できる椅子、キーボードや書類、マウスが置ける十分な広さがある机が望ましいとしている。机は、高さが調整できるとさらに快適だ。

 通信回線は、1カ月で数十GBの通信が発生することを前提に選ぶ必要がある。そのため、固定回線、または利用制限がないもしくは数十GB程度の通信を前提としたLTE回線の利用が勧められている。実効速度は上り/下りともに数Mbpsの速度が目安。これはオンライン会議を行うためであり、Microsoft Teamsでは目安として、1対1の音声通話は30kbps程度で足りるが、HDのテレビ会議の場合は下り2Mbps/上り1Mbpsが必要だとしている。

Microsoft Teamsにおける通話やテレビ会議に必要とされる帯域。1対1の音声通話は30kbpsで済むが、HDのテレビ会議の場合実効速度が数Mbpsの通信回線が必要だ

 デスクトップPCからノートPCに移行する場合は、14型でフルHD以上を推奨している。また、拡張性が高いUSB Type-Cポートや、LTE通信のモジュールを備えていることも検討材料にする必要があるという。さらにウェブカメラを物理的に隠すためのカバーが付いている製品の方がプライバシーを守れるとしている。

 オンライン会議を行うためには、ヘッドセットの使用が勧められている。マイクはノイズキャンセラ付き、PCなどとの接続はBluetoothではなく有線、1日に複数回のオンライン会議がある場合は着け心地も重要だ。

 ディスプレイは、21型以上、フルHD以上を推奨している。ディスプレイと目の距離は40cmで視線の高さが同じであることが望ましい。そのため、画面の高さが調整できるスタンド付きが適切だとしている。

 レノボは2015年から無制限のテレワーク制度を採用しており、これに最適なツールを提供してきた。直近では、東京地区に勤務している1000人の従業員が2カ月以上にわたり90%以上のテレワークを実施しているほどだ。今回、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で急速にテレワークのニーズが高まったため、テレワーク環境ガイドを公開したとしている。