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イーサリアム互換のブロックチェーンを低コスト運用できる基盤「G.U.Blockchain Cloud」が提供開始

独自の通貨やポイント、NFTシステム等の開発が可能に

 ブロックチェーン基盤を活用したソリューションおよびサービスの提供を手掛けるG.U.テクノロジーズ株式会社は8月10日、イーサリアム(Ethereum)互換ブロックチェーン構築クラウドサービス「G.U.Blockchain Cloud」の提供を開始した。同社によれば、エンタープライズ領域で利用できる機能やセキュリティを備えた同種のサービスは国内初。

 イーサリアムのブロックチェーンを利用したシステム開発には、インターネット上に公開されているパブリックチェーンを利用するか、独自にサイドチェーンまたはプライベートチェーンと呼ばれるチェーンを構築するかの、いずれかが必要となる。トランザクションの速度や匿名性、企業秘密の保持、可用性などを考慮すると後者が有力な選択肢となるが、独自のチェーンを構築できるエンジニアはまだ限られ、コストが高くなりがちなことが問題となっている。

 そこで、「誰でも簡単・低コストに」イーサリアム互換のブロックチェーンを構築できるよう、同サービスを提供する。構築したブロックチェーン上で自社ポイントシステムやNFT関連システムの開発もすぐに行えるという。

 G.U.Blockchain Cloudの利用例として、以下のようなシステムの構築が想定されている。

  • NFTの基盤構築
  • ステーブルコイン(企業独自のポイントや社内ポイントの発行管理)
  • 監査性が必要なシステムの構築
  • 各企業間の独自の送金システム構築
  • DeFi(分散金融)の基盤構築
  • デジタルライセンス管理システム構築
  • エンターテインメント業界におけるアートや作品の売買管理
  • 音楽著作権管理の透明性向上システム構築
  • 不動産の売買管理のプラットフォーム化
  • 地方発地域通貨の発行や管理
  • 原材料調達や食の信頼向上のためのトレーサビリティ管理
  • 医療・健康データの共有や保管、および管理
  • 災害時の情報共有インフラの構築
  • 各種支援金や寄付金の管理や配布

 今後はパブリックチェーンへの対応も予定。プライベートチェーンの監査性を担保するパブリックチェーン系へのアンカリング技術や、チェーンをまたいだ価値交換を行うクロスチェーン技術も提供していくとしている。

 また同社では、ブロックチェーン開発に興味のある開発者が、すぐに体験できる環境「G.U.Sandbox Chain」の提供も開始した。無償でトークンを発行し、期間限定で体験が可能。高度な知識がなくても操作が可能だという。

 現在「G.U.Sandbox Chain体験キャンペーン」として、100人に0.01Ether(約3000円相当のイーサリアム仮想通貨)をプレゼントするキャンペーンも行われている。

 G.U.テクノロジーズ株式会社は、Webブラウザ「Lunascape」を展開するG.U.Labs株式会社の子会社。