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情報処理学会、「大学における一般情報教育」について調査研究の集大成、近代科学社から書籍化

「大学における一般情報教育」表紙

 理工学分野の専門書出版事業を手掛ける株式会社近代科学社は3月4日、書籍「大学における一般情報教育」を発刊した。一般社団法人情報処理学会の一般情報教育委員会のメンバーが、大学の一般情報教育の認知拡大を目的として行なった調査研究活を動書籍化したもので、その集大成だとしている。

 プリントオンデマンドによる印刷書籍版(B5判・並製・モノクロ・170ページ)の基準価格は2200円(税別)で、アマゾンPOD、三省堂書店、Hontoネットストア、楽天ブックスで販売。電子書籍版の基準価格は1760円(税別)で、Kindle、楽天kobo、紀伊國屋書店、Google Play、honto 電子書籍、ReaderStore、BookLive、BOOK WALKER、達人出版会、7net オムニセブンで取り扱っている。

 科研費、高校と大学が連携する「プレースメントテスト」、新入学生のスキル、オンライン授業、教員養成など、大学を取り巻く情報教育を幅広く取り上げている。全9章で構成されており、IPTS活用やITリテラシーの習得などを分析・解説するとともに、一般情報教育のあり方について提言している。

第4章「2020年度情報プレースメントテスト実施大学の結果分析」の補足資料として「選択肢と各問題の選択肢の回答者数」がPDF形式で公開されている

 情報処理学会は、情報処理を専攻する学生、大学や企業の研究者や技術者、一般ユーザーで構成される学会。情報処理に関わる会誌や書籍の出版、調査研究、情報処理教育、社会貢献などを行っている。今回出版された「大学における一般情報教育」もその活動の1つだ。

「大学における一般情報教育」目次と著者

  • 第1章「これまでの科研費の活動」
    河村一樹氏(東京国際大学商学部教授)
  • 第2章「一般情報教育知識空間の構築と探索」
    稲垣知宏氏(広島大学情報メディア教育研究センター教授)
  • 第3章「一般情報教育の教科書の検討と制作について」
    高橋尚子氏(國學院大學経済学部教授)
  • 第4章「2020年度情報プレースメントテスト実施大学の結果分析」
    中鉢直宏氏(高崎商科大学商学部講師)
  • 第5章「大学新入生の情報に関する知識・スキルの習得状況と一般情報教育の検討」
    徳野淳子氏(福井県立大学学術教養センター准教授)
  • 第6章「オンライン授業における情報プレースメントテストの活用」
    立田ルミ氏(獨協大学経済学部非常勤講師)/李凱氏(獨協大学経済学部経営学科准教授)/堀江郁美氏(獨協大学経済学部教授)
  • 第7章「教員養成課程における情報教育の現状と一般情報教育の検討」
    山際基氏(山梨大学大学院総合研究部教育学域准教授)
  • 第8章「高校情報科の課題と大学情報教育の在り方」
    小泉力一氏(環太平洋大学次世代教育学部教授/次世代情報センター・センター長)
  • 第9章「一般情報教育と学士課程教育の融合」
    庄ゆかり氏(広島文教大学教育学部准教授)/和上順子氏(広島文教大学人間科学部グローバルコミュニケーション学科講師)