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日本全国2700のダムに対応、ダム向け「ウェザーニュース for business」提供開始

 株式会社ウェザーニューズは6月29日、お天気アプリ「ウェザーニュース」を法人専用にカスタマイズした「ウェザーニュース for business」において、ダム管理業務専用サービスの提供を開始したと発表した。72時間先までの流域平均雨量を予測し、降水リスクをプッシュ通知で知らせるなどの機能を搭載。大雨が予想される場合の事前放流や職員体制の判断を、専門気象情報でサポートするとしている。

 あらかじめ設定した範囲に降る雨量を平均した「流域平均雨量」や、雨の降り出しから流域平均雨量を積算した「累加雨量」の予測を、1時間ごと72時間まで表示。また、あらかじめ設定した雨量基準に対応して、降水リスクを“通常”“注意”“警戒”の3段階で判定し、リスクの変化をプッシュ通知で知らせる。

 スマホアプリでの情報提供に加えて、PC版の専用ウェブサイトも用意。予測値は、Excel形式でダウンロードして流入量予測のデータとして利用することも可能だという。

 オプションで、同社が販売する気象IoTセンサー「ソラテナ」をダム周辺に設置し、観測データを確認することも可能。ソラテナでは、雨量・風向・風速・気温などの気象要素を1分ごとに観測。ダム周辺の降水量の確認や屋外作業の熱中症対策として気温の把握に活用できるという。

「ウェザーニュース」アプリでは、全国9000カ所の河川ライブカメラ、6000カ所以上の河川水位グラフも確認できる

 ウェザーニューズによると、「日本全国には約2700ものダムが運用されているが、近年、気候変動の影響でゲリラ雷雨や線状降水帯などの降水現象は激甚化し、発電、治水、農業・生活用水など本来の主要用途に限らず、周辺住民の命を守る洪水調整機能としての役割も重要視されるようになった」とし、ダム管理業務における気象情報のニーズが高まっているとしている。

 ダム管理に関わる法人を対象に、2カ月間の無償トライアルも実施する。無償トライアルの受付は9月30日まで。