地図と位置情報

「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方――災害情報を地図上で確認するには

「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方――災害情報を地図上に表示するには
「NHK ニュース・防災アプリ」の災害情報の表示画面例。(左から)「災害情報」トップ画面、「雨雲データマップ」画面、「ハザードマップ」画面、「河川情報」画面

「NHK ニュース・防災アプリ」とは

 「NHK ニュース・防災アプリ」は、その名の通り、NHKのニュース記事や動画コンテンツに加えて、防災のためのさまざまな情報を提供しているアプリだ。災害関連の最新の動向を把握できるツールとなっており、豪雨や台風などの自然災害が頻発している昨今、スマートフォンにインストールしておきたい定番アプリの1つと言える。

 災害情報としては、津波や地震、台風、警報・注意報などの情報をカバーしており、これらの各種情報を地図上に表示して確認できることも特徴だ。今回はこの地図機能を中心に「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方を解説しよう。

まずは「雨雲データマップ」を表示してみよう

 「NHK ニュース・防災アプリ」を開くと、画面の最下部に「ニュース」「天気予報」「マップ」「災害情報」「ライブ」の5つのメニューが表示される。この中の「マップ」をタップすると、全国の雨雲の状況を可視化した「雨雲データマップ」が表示される。

「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:「ニュース」トップ画面と「雨雲データマップ」画面
「ニュース」トップ画面(左)と「雨雲データマップ」画面(右)

 雨雲データマップは、気象庁が発表した「高解像度ナウキャスト」(1時間前~1時間後)および「降水短時間予報(1~6時間後)のデータをマップ上に可視化したもので、降雨量に応じて色分け表示されるので分かりやすい。

 マップの拡大・縮小は右下の「+」「-」ボタンまたはピンチアウト/ピンチインで行える。また、画面下のスライドバーを動かすことにより、1時間前~現在までの雨雲の状態を振り返ることができるほか、現在から6時間後までの雨雲の配置の予想も把握できる。

「ハザードマップ」や「土砂災害 危険度マップ」を表示するには

 雨雲データマップだけでなく、ほかの災害情報にも切り替えられる。

 左下にある「表示切替」をタップすると、データマップとして「台風情報」「メッシュ天気(予報)」「気象情報・注意報 土砂災害警戒情報」「土砂災害 危険度マップ」「竜巻注意情報」「河川情報 大河川」「河川情報 中小」「地震情報」「津波情報」、ハザードマップとして「洪水」と「土砂災害」など、さまざまなメニューが並ぶ。

「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:マップ切り換え画面と「台風情報」画面
マップ切り換え画面(左)と「台風情報」画面(右)
「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:「メッシュ天気(予報)」画面と「気象情報・注意報 土砂災害警戒情報」画面
「メッシュ天気(予報)」画面(左)と「気象情報・注意報 土砂災害警戒情報」画面(右)
「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:「土砂災害 危険度マップ」画面と「地震情報」画面
「土砂災害 危険度マップ」画面(左)と「地震情報」画面(右)
「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:「ハザードマップ(洪水)」画面と「ハザードマップ(土砂災害)」画面
「ハザードマップ(洪水)」画面(左)と「ハザードマップ(土砂災害)」画面(右)

河川の「ライブカメラ」画像や「水位情報」を表示するには

 「河川情報」を選んでから地図上の川をタップすると、該当の川のラインが太く強調表示され、ライブカメラを示すカメラのアイコンや、水位情報を示す三角のアイコンが表示される。それぞれをタップすると、水位情報やライブカメラ画像を見ることができる。

「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:「河川情報 大河川」画面、カメラアイコンと水位情報アイコン
「河川情報 大河川」画面。河川が強調表示される(左)。河川をタップすると、カメラと水位情報のアイコンが表示される(右)
「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:ライブカメラの画面と水位情報の画面
ライブカメラの画面(左)と水位情報の画面(右)

「プッシュ通知」機能を設定するには

 このほか、メイン画面の右上にある設定ボタン(歯車のアイコン)をタップすると、設定画面で「地域」を登録できる。天気・災害に関する地域の設定は3つまで登録可能で、ここで地域を登録することにより、該当地域の災害情報をプッシュ通知で受けられる。

 天気や災害に関するプッシュ通知は、気象警報に加えて、土砂災害警戒情報、記録的短時間大雨情報、河川情報、避難情報、熱中症情報のほか、津波情報や地震情報も受けられる。地震情報は「震度3以上」「震度4以上」「震度5弱以上」「通知しない」の4つから選択できる。

「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:プッシュ通知の設定画面と地域の設定画面
プッシュ通知の設定画面(左)と地域の設定画面(右)

「現在位置」の災害情報をまとめて確認するには

 また、トップ画面の下部にある「災害情報」のコーナーでは、上部メニューの「現在位置」をタップすると、現在地の気象警報や注意報、避難情報などが一覧表示できる。さらに、上部メニューの「津波」「地震」「台風」「警報・注意報」「土砂災害」「竜巻」「大雨」のメニューから選ぶことで、それぞれの詳細情報が表示され、右上の「マップで見る」をタップすると、マップ画面に遷移する。

「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:現在位置の気象警報や避難情報の一覧表示画面と地震情報画面
「現在位置」をタップすると気象警報や避難情報が一覧表示される(左)。「地震情報」画面(右)
「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方:台風情報画面と警報・注意報画面
「台風情報」画面(左)と「警報・注意報」画面(右)

 ここまで、「NHK ニュース・防災アプリ」の使い方について地図機能を中心に解説してきたが、トップページの下部メニューで情報を簡単に切り替えられるこのアプリは、操作方法が分かりやすく非常に使いやすい(ただし「マップ」画面だけは他のメニューに切り替える際に左上の「×」をタップする必要がある)。あらかじめインストールしておいて損はないアプリと言えるだろう。

“地図好き”なら読んでおきたい、片岡義明氏の地図・位置情報界隈オススメ記事

INTERNET Watchでは、2006年10月スタートの長寿連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」に加え、その派生シリーズとなる「地図と位置情報」および「地図とデザイン」という3つの地図専門連載を掲載中。ジオライターの片岡義明氏が、デジタル地図・位置情報関連の最新サービスや製品、測位技術の最新動向や位置情報技術の利活用事例、デジタル地図の図式や表現、グラフィックデザイン/UIデザインなどに関するトピックを逐次お届けしています。

片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。