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「テレワークに躊躇しているあなたのハテナにこたえる」電子書籍全6巻が配信開始、各99円

日本テレワーク協会、中小企業向け「Telework Book」の2023年版

「Telework Book 2023」全6巻

 一般社団法人日本テレワーク協会は、電子書籍「Telework Book 2023 テレワークに躊躇しているあなたのハテナにこたえる」全6巻の配信を開始した。Amazon.co.jpのKindleストアにて1巻99円で販売されている。また、Kindle Unlimitedの契約者は追加料金なしで読める。

 テレワークは、本来は「ICTを活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方の実現」だが、コロナ禍において急速に拡大したために「感染症対策としての在宅勤務」との認識が強く広まった側面がある。そのため、事業者の中には新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同じ第5類に移行したのをきっかけに、従来と同じ働き方に戻ろうとする動きが見られるという。その一方で、テレワークを継続したいという希望者は増加しており、企業と従業員の意識が離れている。

 このような状況を踏まえて、日本テレワーク協会の研究会である中小企業テレワーク部会の2022年の活動成果として「Telework Book 2023」を発刊した。2022年8月に発刊した「Telework Book」の補強・改訂版となる。

 Telework Book 2023の第1巻「テレワークの最初のSTEP」は、テレワーク100%を実施している事業者の事例のほかに、多彩な働き方としてフリーアドレス制を導入して業績がV字回復した事例が「いいことも悪いことも実体験として書かれている」という。

 今回の改訂では、経営者が特に関心を持っている「DX実現」「法規制対応」「人財活用」などのキーワードにフォーカスしている。これらのキーワードは、企業活動において重要だが、多くの人が具体的なイメージを持ちにくいという。第2巻「ツールを使ってみよう」では、これらのキーワードをより具体的に企業活動にどのように関わるか紹介している。

 第3巻「コミュニケーションの工夫」には、中小企業がテレワークの導入を計画し、活用に至るまでのノウハウやポイントがまとめられている。その中で課題として多く挙げられるのがコミュニケーションだ。しかし、このコミュニケーションは、テレワークに限らず組織そのものが抱えている解決すべきテーマだとしている。

 第4巻「ここだけは注意しよう 労務管理編」は、新型コロナ感染予防策としてテレワークを一度はやったものの、やめてしまった企業を対象とした内容。また、従業員に対するよくある質問と答、制度化し定着させるためのテレワーク勤務の規程について紹介されている。

 近年は、中小企業を狙う攻撃や脅威が多様化している。第5巻「ここだけは注意しよう セキュリティ」では、テレワークはネットワークセキュリティの確保とセットで進める必要があるとしている。情報セキュリティの基本対策、ルールの見直し、社員教育、経営者としての心構えについてポイントを絞って解説している。

 第6巻「テレワークの未来を考える」は、中小企業の経営戦略、人事戦略の一環としてのテレワークにより、人的資本の価値最大化につながるヒントが満載だという。

 なお、2022年に発刊されたバックナンバーも2023年版と同様に、Amazon.co.jpのKindleストア、Kindle Unlimitedで配信されている。

2022年に発刊した「Telework Book」