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コンテンツメディアコンソーシアム、「クオリティメディア宣言」を発表し団体名も変更、デジタル広告の信頼性向上に取り組む

クオリティメディアコンソーシアムのウェブサイトより

 株式会社BI.Garageとメディア企業30社が共同運営するコンテンツメディアコンソーシアムは10月17日、「クオリティメディア宣言を発表」し、団体名を「クオリティメディアコンソーシアム」に変更した。

 同宣言と団体名の変更は、デジタル広告およびコンテンツの質の向上と信頼性向上を目指すもの。デジタル広告はNo.1広告メディアに成長したが、その信頼性の低下が著しいとBI.Garageは指摘し、同宣言の発表にあたり「さらなる混乱が予測されるデジタル広告市場において、オリジナルコンテンツであり広告掲載メディアのクオリティ、掲載広告のクオリティを追求できる唯一のプライベートマーケットプレイス(広告配信ネットワーク)として最高品質の広告の提供を強化していきます」としている。

 BI.Garageは株式会社デジタルガレージの子会社で、 アトネットワーク「MediaStringとMP(Private Market Place:参加できるメディアと広告主を限定した広告マーケットプレイス)である」の運営など、ネットワーク広告および関連事業を手掛ける。

 本発表とともにBI.Garageが公開した資料によれば、同コンソーシアム参加メディアはほかのキュレーションメディアやSNSなどよりも情報の詳しさや信頼性が評価されており、広告の質もよいと見られているという。また、MediaStringの広告を経由して流入したユーザーの直帰率や平均滞在時間は、ほかのアドネットワークよりも良好な数値を示しているとしている。

PMPの概要
コンソーシアム参加メディアの信頼性を示す調査資料
各ネットワーク広告から流入したユーザーの行動を表す資料

 クオリティメディアコンソーシアム参加企業は、以下の30社(順不同)。当社(株式会社インプレス)も参加している。

株式会社東洋経済新報社/株式会社朝日新聞社/株式会社読売新聞東京本社/株式会社日本経済新聞社/株式会社西日本新聞社/株式会社講談社/株式会社集英社/株式会社毎日新聞社/株式会社産経デジタル/株式会社北海道新聞社/株式会社中日新聞社/株式会社時事通信社/株式会社ダイヤモンド社/株式会社プレジデント社/リンクタイズ株式会社/株式会社インプレス/株式会社オレンジページ/株式会社光文社/株式会社文藝春秋/株式会社日本ビジネスプレス/株式会社メディアジーン/朝日放送テレビ株式会社/株式会社J-WAVE /株式会社小学館/株式会社マガジンハウス/株式会社CCCメディアハウス/株式会社フジテレビジョン/株式会社テレビ東京コミュニケーションズ/株式会社TBSテレビ/一般社団法人共同通信社

「クオリティメディア宣言」

デジタル環境では日々、多種多様なメディアコンテンツが誕生し流通しています。信用して良いか疑問を感じるコンテンツが数多ある一方で、コンテンツの信頼性を少しでも高めたり、受け手の心にしっかり届くように、手間ひまとコストをかけ取材編集を行っているメディアも多くあります。

それらのメディアを私達は「クオリティメディア」と呼ぶことにいたしました。私達「クオリティメディアコンソーシアム」はコンテンツ価値を訴求すると共に広告価値をとことん追求することを宣言いたします。

デジタルメディアはプラットフォームを媒介し情報提供が容易になりました。ユーザーもその利便性から生活メディアとして活用しています。ただ、デジタルプラットフォームに流れる情報は千差万別、玉石混交で利用者の自己責任の情報価値判断に委ねられているのが現状です。

「クオリティメディアコンソーシアム」は良質なメディアのネットワークであることを担保します。
「クオリティメディアコンソーシアム」は広告が良質なメディアに掲載されることの価値を追求し、広告効果を高めていきます
「クオリティメディアコンソーシアム」はメディアと生活者双方に有益で、健全なインターネット環境の創出に寄与していきます。

インターネットの膨大な情報量の中で、共鳴し信頼できるコンテンツに出会うことは簡単ではありません。しかし「クオリティメディア」はその築きあげたメディアブランドの信頼の力でユーザーを集めることができます。そして、広告コンテンツにつなげることができます。

広告は本来、受け手に新しい情報機会を提供します。しかし、広告の届け方によっては、雑音と感じられてしまう危険性があります。受け手の心に土足で入るような広告は雑音になるのではないでしょうか?広告は信頼され安全な場であるメディアコンテンツに囲まれてこそ、心を動かすことができます。

広告への共感を生み出すメデイアの「コンテンツクオリティ」は大切であると信じます。プラットフォーム広告とは一線を画し、ユーザー心理に受容され、心理的変容を促すことを価値とします。

私達「クオリティメディアコンソーシアム」は混沌として、不信の感情に満ちた インターネットメディア環境において、ユーザーの情報への信頼と広告への共感を確実に得られるコンテンツメディア集団を目指します。こうした時代であるからこそ、人の心に刺さるメディア広告を追求し、デジタル情報空間の信頼性を構築していきたいと考えます。

私達の提供するクオリティメディア・アドネットワーク「MediaString」とはクオリティコンテンツと、質の高い広告と、生活者の「調和のとれた共鳴」を意味します。広告の受け手である生活者がコンテンツへ求める期待と広告の受容性を第一義に考えます。

これが私達の「クオリティメディア宣言」です。

2023年10月
「クオリティメデイアコンソーシアム」参加社一同

クオリティメディア宣言 全文