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高額な手数料で出金できない、自動売買ソフトを買わされたなど「暗号資産のもうけ話」を巡るトラブルに国民生活センターが注意喚起

 独立行政法人国民生活センターは1月23日、暗号資産のもうけ話に注意を喚起する情報を公開した。

 紹介されている相談事例はいずれも20代男性からのもの。1つは、SNSで知り合った外国人男性のすすめで暗号資産の取引を行い、利益が出たので出金しようとしたところ、高い率の税金がかかるとして高額な費用を請求され、出金できないという。

 別の事例では、知人が参加している副業グループの話を聞いて暗号資産の取引を始め、すすめられるままに自動売買ソフトを購入した。しかし、実際にはもうからず、信用できないとして、相談者は返金を希望している。

 こうした、暗号資産のもうけ話に関するトラブルを防止するポイントとして、同センターでは、まず、相手からの勧誘をうのみにしないことを挙げている。SNSやマッチングアプリなどで知り合った相手の場合、相手の素性や投資内容、もうかった話の真偽を確かめることは難しく、途中から連絡が取れなくなる可能性もあって、被害を回復することは極めて困難だという。

 また、友人や知人からの勧誘で断りにくいと感じても、必要のない契約はきっぱりと断るべきだという。断り切れずに契約などをしてしまうと、今度は自分が友人・知人を勧誘してトラブルに巻き込むんだりすることもある。

 暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要であるため、暗号資産の取引を行う場合には、当該業者が暗号資産交換業の登録業者かどうかを金融庁のウェブサイトで事前に必ず確認するべきだという。無登録業者として警告された業者の情報もあり、無登録業者とは取引をするべきでない。

 もう1点、取引内容がリスクについて自分で十分に理解できなければ、契約をしないようにと呼び掛けている。そして、少しでも不安に思ったら、消費生活センターや消費者生活ホットライン「188(いやや!)」番に相談するようにとしている。