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Google、ウェブ検索の「AIモード」を日本語対応

 Googleは9月9日、Google 検索において「AIモード」が日本語に対応したことを発表した。2025年5月に米国で展開されたもので、Google 検索の結果ページに表示されるAIモードタブのほか、PCとモバイルのブラウザー、Google アプリで使用でき、順次提供するとしている。

長文の多面的な質問に対応した検索結果を表示

 AIモードは、Gemini 2.5のカスタムバージョンを使用している。AIモードにはGoogleが開発したAI検索技術「クエリファンアウト」(Query Fan-out)が用いられており、ユーザーの質問をサブトピックに分解し、サブクエリに対して検索を実行する。

 ユーザーは、従来であれば繰り返し検索する必要があったものを、長く複雑な文章を1回入力することで、複数の検索結果を確認できる。これにより、従来の検索方法と比べてより深く関連した情報を手に入れられるとしている。「探索的な質問や、地域のおすすめを探したり、旅行の計画を立てたり、複雑な手順を理解したりするといった、より複雑なタスクで特に役立つ」とGoogleはコメントしている。

 例えば、「京都駅出発で6泊7日の旅行プランを立てて。伝統工芸とか歴史的な場所を巡るアクティビティ中心のプランで、ディナーでおすすめのレストランも入れて」と検索することで、これらの全ての要求に対応した検索結果を確認できる。さらに「10月に行くとしたら、この地域の近くで開催予定のお祭りはある?」といった追加の質問をすることも可能。

「京都駅出発で6泊7日の旅行プランを立てて。伝統工芸とか歴史的な場所を巡るアクティビティ中心のプランで、ディナーでおすすめのレストランも入れて」といった複雑かつ長い文章で検索でき、モデルコースや見所などを紹介してくれる
さらに「10月に行くとしたら、この地域の近くで開催予定のお祭りはある?」といった追加の質問が可能

マルチモーダル対応

 AIモードはマルチモーダル(複数種類のデータ形式)に対応し、テキストのほか、音声、カメラなどを使って質問できる。

 例えば、海外のレストランのメニューの写真を撮り、「このメニューが何かわからないんだけど、どれがベジタリアン向けか教えて」と検索すると、ベジタリアンも食べられるメニューを料理の内容とあわせて紹介してくれるという。

スペイン語で書かれたレストランのメニューの写真を撮影し、「このメニューが何かわからないんだけど、どれがベジタリアン向けか教えて」と検索することで、各メニュー名の内容のほか、ベジタリアンでも食べられるメニューが紹介される

内容によっては、ウェブ検索結果を表示

 AIモードは、Googleの「品質およびランキングシステム」に基づいて回答を生成する。AIによる回答をできる限り表示するとしている一方、信頼性の低い情報が多く含まれていると判断した場合は、ウェブ検索結果を表示する。

 これは、事実性を向上させるためのアプローチであり、「初期段階のAI製品である以上、常に完璧というわけにはいかないが、継続的な改善に取り組みたい」とGoogleはコメントしている。

 今回、AIモードの対応拡張は、日本語のほか、インドネシア語、韓国語、ヒンディー語、ポルトガル語(ブラジル)が対象と発表されている。