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フュージョン、スマホの通話料を半額にする「楽天でんわ」

 楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズ株式会社は5日、スマートフォンの専用アプリから利用できる音声通話サービス「楽天でんわ」を開始した。通話料は30秒10.5円で、一般的なスマートフォン料金プランの通話料(30秒21円)の半額となる。アプリはiOSおよびAndroidに対応する。

 「楽天でんわ」は、スマートフォンの専用アプリから発信し、フュージョン・コミュニケーションズの電話網を経由して相手先に電話をかけるサービス。利用には、ウェブで現在利用中の携帯電話番号や支払い情報などの登録が必要で、スマートフォンにはiOS/Android向けの専用アプリをインストールし、専用アプリから発信する形となる。

 パケット通信でなく電話網を利用するため、通信品質は携帯電話と同等で、アプリ利用者だけでなく携帯電話や固定電話にも発信が可能。発信者番号についても、相手先には現在ユーザーが利用している電話番号がそのまま表示される。

 初期費用および月額基本料は0円。使わない月は料金が発生せず、最低利用期間などの設定もない。また、通話料の1%分が楽天スーパーポイントとして還元される。ポイントは楽天の各種サービスで使えるほか、今後はほかのサービスで貯まった楽天スーパーポイントを「楽天でんわ」の料金支払いにも利用できるようにするという。

通話料が半額に
使わなければ費用は発生しない
電話網を利用するため通話品質は携帯電話と同等
スマホ以外にもかけられる
表示される電話番号もそのまま
通話料の1%分が楽天ポイントで還元される
利用にはウェブでの登録が必要
発信は専用アプリから

スマホになって高くなった通話料を半額にする

 楽天株式会社代表取締役副社長の國重惇史氏は、「携帯電話の通話料は10年以上、高止まりしたままの状態が続いている。この通話料を半額にするのが今回のサービス」と説明。「楽天はこれまで、インターネットを通じて人々と社会をエンパワーメントしてきた。通信の領域においても、革新的なサービスによって、コミュニケーションを活性化させ、人々と社会をエンパワーメントする」と新サービスの豊富を語った。

楽天の國重惇史副社長
10年高止まりの通話料を半額にするとアピール

 フュージョン・コミュニケーションズ代表取締役社長の相木孝仁氏は、「フィーチャーフォンの通話料は、料金プランによって30秒7.875~21円と幅があったが、スマートフォンの料金プランでは一律30秒21円となってしまい、基本料に含まれる無料通話もなくなった」として、「楽天でんわ」はスマートフォンになって高くなった通話料を半額にするサービスだとアピールした。

 携帯電話各社も、通話料を半額にするオプションサービスなどを提供しているが、「楽天でんわ」は月額基本料なしで、使わない場合は無料であり、使うだけで誰でもすぐに通話料を半額にできるメリットがあるとした。

 通話料が安くなる仕組みとしては、発信時にプレフィックス(0037-68)を付加し、フュージョンのネットワークを介して通話を行うことで通話料を安くすると説明。アプリを利用すれば自動的にプレフィックスが付加されるが、フィーチャーフォンなどでも手動でプレフィックスを付けることで「楽天でんわ」を利用できるという。

フュージョン・コミュニケーションズの相木孝仁社長
通話料が安くなる仕組み

(三柳 英樹)