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「.sexy」なのにフロントページはセクシー禁止! 新gTLD、登録時には確認を

 昨年秋より順次、運用が開始されている“新gTLD”。全部で約1400種類が登場する見込みとなっており、その中には、あまりにも細分化されすぎたジャンルのgTLDで「ニーズがどれだけあるのか?」と疑問に思うものもある。そんな中、利用シーンがイメージしやすいのが「.sexy」だ。

 しかし、「.sexy」でドメインを新たに取得してセクシーなウェブサイトを開設しようとしている人は注意が必要だ。「.sexy」を管理するレジストリ事業者のUniregistryが、同ドメインのサイト運用にあたって規制を設けているためだ。

“The Internet Just Got Sexier”を掲げる「.sexy」だが……。とりあえず、この程度の画像ならOKということらしい

 この規制は、トップレベルディレクトリでアクセスされるページ(フロントページ)では、13歳未満に対して不適切なコンテンツを掲載してはならないというもの。具体的には「裸体、セックス、排泄物などに関わる表現がされている」「主に猥褻な好奇心をそそるもの」「一般基準から見て不快で、未成年者に相応しくない」「文学的、芸術的、政治的、科学的な価値に欠けている」といった定義だ。

 フロントページ以外についてはこの制限は及ばないため、年齢確認ページなどを設けることで回避できると思われるが、「.sexy」というドメインであっても従来の大人向けサイトと同様の配慮が求められるわけだ。

新gTLDを登録する際には、使用条件などを要確認

 ドメイン名登録サービス「ゴンベエドメイン」を運営する株式会社インターリンクによると、約1400種類の新gTLDの中には、企業が自社の社名やブランド名で運用するもの(約660種類)も含まれており、1400種類すべてが一般に広く開放されるわけではない。

 とはいえ、約600種類以上については広くドメイン名登録サービスが提供される。一見して登録受付対象が限定されそうだが誰でも登録できる新gTLDも多数あり、例えば「.bank」は銀行しか登録できないが、「.ceo」は社長でなくても登録できる、「.plumbing」は配管工でなくても登録できる、「.ninja」は忍者でなくても登録できる……といった具合だ。

 また、新gTLDの中には「.nyc」「.berlin」「.wein」など、地理的名称を用いたもの(約65種類)もあり、その地域に在住していなければ取得できなかったり、使用条件が設けられているケースが多いという。一方、日本の「.nagoya」のように、名古屋の人・企業でなくとも取得でき、名古屋に関係ないサイトにも解放されているものもある。

 このようにドメイン名登録自体は広く解放されている一方で、「.sexy」のように実際にウェブサイトを運用するとなると注意事項や制限が設けられている新gTLDもある。これだけ多数登場してくると、インターリンクでも事前にすべての使用条件を把握しきれていないとしており、今回の「.sexy」のように、ゴンベエドメインで取り扱いを開始する時になって案内することもあるという。実際に新gTLDを登録する際には、改めてその新gTLDの使用条件を確認してほしいとしている。

(永沢 茂)